[AP-1-A] 睡眠薬を処方されていない患者の不眠症状・生活習慣の問題に関する実態調査
【目的】不眠症は国民5人に1人、睡眠薬の使用は20人に1人といわれているが、薬局において睡眠薬を服用していない患者の不眠に関する調査報告はほとんどない。そこで、不眠に悩む患者に対する薬剤師の介入方法について検討する目的で、患者の不眠に関する実態調査および薬剤師の患者対応の実態と認識調査を行った。
【方法】2023年6月~7月に函館地区の当社の7薬局において、睡眠薬を処方されていない18歳以上の患者を対象に、睡眠についての悩みやOTC服用についてのアンケート調査を実施するとともに、アテネ不眠尺度を用いて睡眠状況を評価した。併せて薬剤師を対象に、患者への睡眠に関する確認状況や患者からの相談・対応の実態、厚生労働省の「睡眠障害対処12の指針」の認知度についてアンケート調査を実施した。
【結果】回答は患者121名、薬剤師30名から得られた。患者121名のうち44名は睡眠について悩みがあると回答し、5名はOTCを服用していた。また、アテネ不眠尺度より51名の患者は不眠症の可能性が高いと評価された。一方、27名の薬剤師は睡眠に関する相談を受けていたが、25名は睡眠薬の処方がない患者には睡眠状況を確認していなかった。「睡眠障害対処12の指針」を全てまたは一部でも把握していた薬剤師は9名であり、患者からの相談に対し、質の良い睡眠を得る方法(朝日を浴びる、飲酒の影響、睡眠サプリについてなど)について説明を行っていた。
【考察】今回の結果より、睡眠薬を処方されていない患者の4割近くが睡眠の悩みを抱えており、同程度の割合で不眠症疑いのある患者がいる実態が明らかとなった。一方、9割の薬剤師が睡眠に関する相談を受けていたが、睡眠衛生指導に関する認知度は低かった。今後、不眠に悩む患者に対して薬剤師が介入するためには、睡眠衛生指導を始めとした知識の習得とともに、睡眠薬処方のない患者に対しても積極的に睡眠に関する聞き取りを行っていく必要性があると考察した。
【方法】2023年6月~7月に函館地区の当社の7薬局において、睡眠薬を処方されていない18歳以上の患者を対象に、睡眠についての悩みやOTC服用についてのアンケート調査を実施するとともに、アテネ不眠尺度を用いて睡眠状況を評価した。併せて薬剤師を対象に、患者への睡眠に関する確認状況や患者からの相談・対応の実態、厚生労働省の「睡眠障害対処12の指針」の認知度についてアンケート調査を実施した。
【結果】回答は患者121名、薬剤師30名から得られた。患者121名のうち44名は睡眠について悩みがあると回答し、5名はOTCを服用していた。また、アテネ不眠尺度より51名の患者は不眠症の可能性が高いと評価された。一方、27名の薬剤師は睡眠に関する相談を受けていたが、25名は睡眠薬の処方がない患者には睡眠状況を確認していなかった。「睡眠障害対処12の指針」を全てまたは一部でも把握していた薬剤師は9名であり、患者からの相談に対し、質の良い睡眠を得る方法(朝日を浴びる、飲酒の影響、睡眠サプリについてなど)について説明を行っていた。
【考察】今回の結果より、睡眠薬を処方されていない患者の4割近くが睡眠の悩みを抱えており、同程度の割合で不眠症疑いのある患者がいる実態が明らかとなった。一方、9割の薬剤師が睡眠に関する相談を受けていたが、睡眠衛生指導に関する認知度は低かった。今後、不眠に悩む患者に対して薬剤師が介入するためには、睡眠衛生指導を始めとした知識の習得とともに、睡眠薬処方のない患者に対しても積極的に睡眠に関する聞き取りを行っていく必要性があると考察した。