第18回日本薬局学会学術総会

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基調講演

基調講演
「本格的な人口減少社会に突入する中での社会保障の将来像と今後の薬局に期待されるもの」

Sat. Nov 2, 2024 1:20 PM - 2:10 PM 第1会場 (1階 メインホール)

[KL] 本格的な人口減少社会に突入する中での社会保障の将来像と今後の薬局に期待されるもの

鹿沼 均 (厚生労働省 保険局長)

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 2020年代に入り、今や、我が国は、毎年政令都市クラスの人口が減少するという本格的な人口減少社会に突入した。これまで社会保障行政は、団塊の世代が後期高齢者になる2025年を念頭に、様々な対策を講じてきたが、今後は、少子高齢化の問題に加え、人口減少という大きな課題に立ち向かう必要がある。
 人口減少時代の到来は、社会保障のサービスの担い手や財政面で制度を支える現役世代の急速な減少を意味しており、最新の科学技術を駆使した生産性の向上やサービスの効率化はもとより、将来を見通した給付と負担の見直しが必要となっている。こうした中で、人口動態を中心とした社会保障をめぐる今後の環境の変化を概括するとともに、そうした中で社会保障の将来像や少子化対策、さらには医療・介護・福祉を取り巻く課題とそれへの対応を俯瞰する。
 あわせて、医療分野においても、マイナ保険証をキーとする医療DXの推進や、全世代型社会保障という視点からの給付と負担の見直しなど、様々な改革が求められており、こうした中で地域の重要な医療拠点である薬局に期待される役割等について、述べたい。