[O-6-2] 高齢者の副作用認識と医薬品情報の取得状況に関する調査
【目的】外来薬物療法の安全性確保に向けて、薬局薬剤師は想定される副作用の正しい知識や対処方法を啓発する必要がある。そのため、患者の副作用への認識を把的し、適切に啓発することが重要である。そこで本研究では、特にハイリスクである高齢者の副作用への認識と医薬品情報の取得状況を調査し、薬局薬剤師が果たすべき役割を考察した。
【方法】2024年4月11日から6月4日にアイン薬局遠軽店に来局した成人患者のうち、個人情報の取り扱いを含む研究内容に同意した患者を対象にアンケートを実施した。アンケートの主な項目は「重篤で頻度の低い副作用」「副作用発現時の対応」等の副作用の認識に関する5項目への重要度(5段階評価)と「医薬品情報の取得先」とした。結果は、患者IDにより年齢、性別、医薬品名等を含む処方データと紐づけし、高齢群(70歳以上)、非高齢群(70歳未満)に群分けして有意水準を0.05としたWelch’s t検定、またはFisher正確確率検定で比較した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0236)。
【結果】有効回答81名のうち、高齢群が58名(71.6%)、非高齢群が23名(28.4%)であった。高齢群は、非高齢群よりもすべての項目で副作用の認識が有意に低かった。「医薬品情報の取得先」は、両群ともに「医療従事者」「インターネット」の順に高い傾向であったが、「インターネット」については非高齢群(65.2%)の方が高齢群(25.9%)よりも有意に高かった。
【考察】高齢患者の方が副作用への認識が低く、医療従事者からの情報収集を重視する傾向が示唆された。したがって、薬局薬剤師は高齢患者への副作用認識を高める啓発を継続的に実施することが重要と考えられる。また、非高齢患者には情報の正確性が担保されない可能性があるインターネットから情報収集する傾向が強く示唆されたため、正確な情報収集に関する啓発も同時に行う必要性が考えられる。
【方法】2024年4月11日から6月4日にアイン薬局遠軽店に来局した成人患者のうち、個人情報の取り扱いを含む研究内容に同意した患者を対象にアンケートを実施した。アンケートの主な項目は「重篤で頻度の低い副作用」「副作用発現時の対応」等の副作用の認識に関する5項目への重要度(5段階評価)と「医薬品情報の取得先」とした。結果は、患者IDにより年齢、性別、医薬品名等を含む処方データと紐づけし、高齢群(70歳以上)、非高齢群(70歳未満)に群分けして有意水準を0.05としたWelch’s t検定、またはFisher正確確率検定で比較した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0236)。
【結果】有効回答81名のうち、高齢群が58名(71.6%)、非高齢群が23名(28.4%)であった。高齢群は、非高齢群よりもすべての項目で副作用の認識が有意に低かった。「医薬品情報の取得先」は、両群ともに「医療従事者」「インターネット」の順に高い傾向であったが、「インターネット」については非高齢群(65.2%)の方が高齢群(25.9%)よりも有意に高かった。
【考察】高齢患者の方が副作用への認識が低く、医療従事者からの情報収集を重視する傾向が示唆された。したがって、薬局薬剤師は高齢患者への副作用認識を高める啓発を継続的に実施することが重要と考えられる。また、非高齢患者には情報の正確性が担保されない可能性があるインターネットから情報収集する傾向が強く示唆されたため、正確な情報収集に関する啓発も同時に行う必要性が考えられる。