[P-001-A] 薬剤師のトレーシングレポートの活用傾向と今後について考える
【目的】
対物から対人へ業務改革が行われ、薬局薬剤師は多様な対応を行っている。対人業務の一つにトレーシングレポート(以下、TR)があり、医療連携の一環で取り組みが増えている。内容は患者に応じ多岐であり、活用の背景・内容を把握し、今後の取り組みを考えた。
【方法】
2022年4月~2024年3月末に作成されたTRを自店舗の作成様式のタイトルで分類「調剤後の体調確認のフォローアップ(以下、FU)・リフィル対応・残薬調整・処方提案・流通に関する代替薬提案(以下、代替薬提案)・コロナ自宅療養対応・その他」。TRの記載項目について、患者への聞き取り「体調変化・薬剤使用状況・患者の薬に関する希望(不安ごとも含める)」、薬剤師の対応「副作用に関する確認・エビデンスや参考文献の利用(検査数値の活用を含む)・併用薬に関する情報・説明の要点・その他」を設定しその記載率、かかりつけ薬剤師(以下、かかりつけ)の対応の有無を調査した。
【結果】
2022年4月1日~2023年3月31日(以下、2022年度)はTR88枚、2023年4月1日~2024年4月31日(以下、2023年度)はTR86枚であった。2022年度はコロナ自宅療養対応29.5%、2023年度は代替薬提案26.7%が多かった。年度比較では、処方提案15.9%→23.3%、残薬調整19.3%→7.0%、FU1.1%→18.6%となった。
リフィル対応は、11.4%→14.0%であった。内容の記載率について、服薬継続に問題がないかどうか確認するFUと全期間で比較した。体調・使用状況の確認は90%以上だった一方、副作用確認18.2%、FUの35.3%より低かった。その他に関する記載率は18.2%とFUの29.4%より低かった。FUの94.1%はかかりつけによるもの、リフィル対応の90.9%はかかりつけ以外の対応だった。
【考察】
2022年度はコロナ自宅療養対応、2023年度は代替薬提案が加速し対応に追われた事を示唆する。また、処方提案やFUが増えているのは医療連携の積極的介入と考える。
対物から対人へ業務改革が行われ、薬局薬剤師は多様な対応を行っている。対人業務の一つにトレーシングレポート(以下、TR)があり、医療連携の一環で取り組みが増えている。内容は患者に応じ多岐であり、活用の背景・内容を把握し、今後の取り組みを考えた。
【方法】
2022年4月~2024年3月末に作成されたTRを自店舗の作成様式のタイトルで分類「調剤後の体調確認のフォローアップ(以下、FU)・リフィル対応・残薬調整・処方提案・流通に関する代替薬提案(以下、代替薬提案)・コロナ自宅療養対応・その他」。TRの記載項目について、患者への聞き取り「体調変化・薬剤使用状況・患者の薬に関する希望(不安ごとも含める)」、薬剤師の対応「副作用に関する確認・エビデンスや参考文献の利用(検査数値の活用を含む)・併用薬に関する情報・説明の要点・その他」を設定しその記載率、かかりつけ薬剤師(以下、かかりつけ)の対応の有無を調査した。
【結果】
2022年4月1日~2023年3月31日(以下、2022年度)はTR88枚、2023年4月1日~2024年4月31日(以下、2023年度)はTR86枚であった。2022年度はコロナ自宅療養対応29.5%、2023年度は代替薬提案26.7%が多かった。年度比較では、処方提案15.9%→23.3%、残薬調整19.3%→7.0%、FU1.1%→18.6%となった。
リフィル対応は、11.4%→14.0%であった。内容の記載率について、服薬継続に問題がないかどうか確認するFUと全期間で比較した。体調・使用状況の確認は90%以上だった一方、副作用確認18.2%、FUの35.3%より低かった。その他に関する記載率は18.2%とFUの29.4%より低かった。FUの94.1%はかかりつけによるもの、リフィル対応の90.9%はかかりつけ以外の対応だった。
【考察】
2022年度はコロナ自宅療養対応、2023年度は代替薬提案が加速し対応に追われた事を示唆する。また、処方提案やFUが増えているのは医療連携の積極的介入と考える。