[P-006-C] お薬手帳、バイタルの推移より処方変更提案ができた1例
【目的】医療機関の機能分化が進み、かかりつけ医から地域の病院に紹介され、かかりつけ医に戻って来られる機会が増えている。本事例では、口頭での聞き取り以外に、お薬手帳、バイタルの推移より、処方提案に繋がった事例があるので報告する。
【事例】80歳代男性、心不全、片腎、糖尿病、高血圧。日頃、薬局へは家族が来局し薬の管理をしている。患者は、肺炎で近くのA病院に15日間入院し、退院19日後に、Bクリックを受診した。受診後、家族が来局し、退院時の処方であることを聴取した為、お薬手帳を確認したところ、A病院とBクリックの処方薬に相違があった。相違内容は、アムロジピンOD錠5mgが再開、クエン酸第一鉄Na錠50mgが増量され、フェブキソスタット錠10mgが中止されていた。血圧手帳を確認したところ、退院後の起床時血圧は、100~140/60~80mmHgを推移しており、Bクリニック受診日の採血はなく、診察時に退院時の処方継続と説明を受けていた事から、降圧剤の中止、鉄剤の減量、高尿酸血症治療薬の追加処方を提案した。また、元気な頃57kgあった体重が、退院時47kgまで減り、体重が戻ってないこと、食事量が少ない事が気になった。入院前の残薬であるエンシュアリキッド®を併用して栄養補給を行っていることを聞き取ったため、処方提案を行ったところ採用された。その後、約80日間エンシュアリキッド®服用後、56kgの体重となり増加後終了となった。降圧剤、鉄剤の増量なく、フェブキソスタット錠は20mgへ増量され、コントロールできている。
【考察】本事例では、家族からの聞き取り、バイタルの推移、お薬手帳より、患者に即した処方提案ができたと考える。患者に適した薬物治療を提案する為には、限られた時間内で、客観的情報を収集することは勿論のこと、患者・家族から聞き取る能力が重要であると考える。
【事例】80歳代男性、心不全、片腎、糖尿病、高血圧。日頃、薬局へは家族が来局し薬の管理をしている。患者は、肺炎で近くのA病院に15日間入院し、退院19日後に、Bクリックを受診した。受診後、家族が来局し、退院時の処方であることを聴取した為、お薬手帳を確認したところ、A病院とBクリックの処方薬に相違があった。相違内容は、アムロジピンOD錠5mgが再開、クエン酸第一鉄Na錠50mgが増量され、フェブキソスタット錠10mgが中止されていた。血圧手帳を確認したところ、退院後の起床時血圧は、100~140/60~80mmHgを推移しており、Bクリニック受診日の採血はなく、診察時に退院時の処方継続と説明を受けていた事から、降圧剤の中止、鉄剤の減量、高尿酸血症治療薬の追加処方を提案した。また、元気な頃57kgあった体重が、退院時47kgまで減り、体重が戻ってないこと、食事量が少ない事が気になった。入院前の残薬であるエンシュアリキッド®を併用して栄養補給を行っていることを聞き取ったため、処方提案を行ったところ採用された。その後、約80日間エンシュアリキッド®服用後、56kgの体重となり増加後終了となった。降圧剤、鉄剤の増量なく、フェブキソスタット錠は20mgへ増量され、コントロールできている。
【考察】本事例では、家族からの聞き取り、バイタルの推移、お薬手帳より、患者に即した処方提案ができたと考える。患者に適した薬物治療を提案する為には、限られた時間内で、客観的情報を収集することは勿論のこと、患者・家族から聞き取る能力が重要であると考える。