[P-014-B] 服薬フォローアップ実態調査~必要性と実施度の乖離、そして今後の課題~
【目的】服薬フォローアップ(以下、「服薬フォロー」とする)を薬剤師の日常業務に浸透させることを目的に2022年1月に服薬フォローアップ研究会が設立された。薬局薬剤師の会員を中心に定期的な勉強会の開催、服薬フォローの事例共有、調査研究などを行っている。今回は服薬フォローを行う上での障害や課題を明らかにするために、会員を対象に実態調査を行った。
【方法】当研究会の会員を対象に2024年2月26日~5月10日の期間にて、無記名のWebアンケートを実施した。回答者の属性、服薬フォローの頻度や手段、患者別の服薬フォローの実施度、処方医への報告の有無、服薬フォローが浸透しない理由などについて調査した。
【結果】会員818名のうち同意の得られた73名からの回答を分析に供した。回答者の多くは、2~5人の薬剤師が勤務するチェーン業態の薬局に所属していた。どのような処方に対してフォローを必要と感じるか、そして実際にフォローしているかを調べたところ、「新規処方や処方変更があった患者」「服用・使用方法が特殊な薬剤が処方された患者」にはフォローの必要性も実施度も高い傾向にあった。一方で「投与期間が変則的な薬剤が処方された患者」「ハイリスク群(妊娠中・高齢・腎機能障害など)の患者」には必要性を感じつつも実施していない傾向がみられた。職場で服薬フォローが進まない理由としては、「時間に余裕がない」「自信がない」「患者に断られる」が多く、推進するには何が必要かとの問いには「従業員向けの教育研修」「手順書やマニュアル」「服薬フォローに時間を割くことへの職場の寛容さ」との回答が多かった。
【考察】今回の結果は会員の一部の意見ではあるが、フォローすべき患者の選定、効率の良い業務オペレーションの確立、患者の理解促進、職場の環境づくりなどが服薬フォローを浸透させるための課題であると考えられた。今後も継続的に調査を行っていきたい。
【方法】当研究会の会員を対象に2024年2月26日~5月10日の期間にて、無記名のWebアンケートを実施した。回答者の属性、服薬フォローの頻度や手段、患者別の服薬フォローの実施度、処方医への報告の有無、服薬フォローが浸透しない理由などについて調査した。
【結果】会員818名のうち同意の得られた73名からの回答を分析に供した。回答者の多くは、2~5人の薬剤師が勤務するチェーン業態の薬局に所属していた。どのような処方に対してフォローを必要と感じるか、そして実際にフォローしているかを調べたところ、「新規処方や処方変更があった患者」「服用・使用方法が特殊な薬剤が処方された患者」にはフォローの必要性も実施度も高い傾向にあった。一方で「投与期間が変則的な薬剤が処方された患者」「ハイリスク群(妊娠中・高齢・腎機能障害など)の患者」には必要性を感じつつも実施していない傾向がみられた。職場で服薬フォローが進まない理由としては、「時間に余裕がない」「自信がない」「患者に断られる」が多く、推進するには何が必要かとの問いには「従業員向けの教育研修」「手順書やマニュアル」「服薬フォローに時間を割くことへの職場の寛容さ」との回答が多かった。
【考察】今回の結果は会員の一部の意見ではあるが、フォローすべき患者の選定、効率の良い業務オペレーションの確立、患者の理解促進、職場の環境づくりなどが服薬フォローを浸透させるための課題であると考えられた。今後も継続的に調査を行っていきたい。