第18回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Aグループ

Sun. Nov 3, 2024 1:00 PM - 1:40 PM ポスター会場 (5階 501+502)

[P-025-A] ブラウンバッグ運動による医療費削減の取り組み

吉田 敦哉, 山口 あずさ (ウエルシア薬局(株))

【目的】わが国では高齢化が進み医療費は年々増加している。薬局では残薬調整により医療費削減に努めているものの残薬は年間500億円にものぼると言われている1)。そこで当薬局ではブラウンバッグ運動を行い患者への周知、残薬調整を行い医療費削減に努めた。本件ではブラウンバッグ運動の取り組みを行ったことにより2023年1月~4月に削減できた薬剤料に対し2024年1月~4月に削減できた薬剤料を比較し医療費削減の向上を図れたか報告する。【方法】ウエルシア薬局都島毛馬店にてブランバッグ運動周知のために調剤待合室内にブラウンバッグ及び説明POPを掲示し患者への周知を行なった。そして2024年1月~4月に以下の手順で本取組を実施した。患者に医療費削減・飲み合わせの確認等のブラウンバッグ運動の意義を説明し同意を得た患者にブラウンバッグを配布した。患者は自宅等にある残薬をブラウンバッグに入れて薬局に持参し、薬剤師は持参された残薬を確認し医師に疑義照会を行い残薬調整をした。【結果】2024年1月~4月で外来患者20名にブラウンバッグを配布し13名からブラウンバックを回収した。13名に対し残薬調整を行い薬剤料として21,200円削減に成功した。2023年1月~4月に残薬調整により削減した薬剤料が10,300円であったことから本取組により約2倍の医療費削減につながった。【考察】本取組により2023年1月~4月に比べ約2倍の医療費削減につながった。その要因はブラウンバック運動の周知、残薬解消の声掛けを強化したことで患者から残薬調整の依頼が増えたことだと考えられた。また患者の残薬解消に対する意識が増すことで、更なる医療費削減に繋がると考えられた。今後もブラウンバック運動を継続し更なる医療費削減の向上につなげ、より適切な医療を提供したい。また本取組について弊社店舗に水平展開を行い更なる医療費の削減に貢献したい。参考資料1)「患者のための薬局ビジョン」 厚生労働省