[P-037-A] 小児患者の服薬中断につながる課題の把握に向けた薬局薬剤師の役割
【目的】副作用や散剤の味の好みなど、小児患者(以下、患児)の服薬中断につながりうる課題(以下、プロブレム)を早期に発見することは、薬局薬剤師の重要な役割である。そこで本研究では、薬局薬剤師が服薬フォローアップ(以下、服薬FU)および来局間の保護者からの相談(以下、問い合わせ)にて把握したプロブレムの傾向を分析し、薬局薬剤師の果たすべき役割を考察した。
【方法】2023年1月1日~12月31日に、アイン薬局月寒中央店、アイン薬局中野セントラルパーク店およびぴよぴよ薬局に来局した6歳未満の患児を対象とした。当該薬局の薬歴を用いてプロブレムを抽出し、「コンプライアンス不良」「副作用・アレルギーの疑い」「味・においに関する課題」等に分類した。さらに、把握した状況に応じて服薬FU群と問い合わせ群に群分けし、有意水準0.05でフィッシャー正確確率検定を行いプロブレムの傾向を比較した。なお、一事例につき2つ以上のプロブレムが把握された場合、重複を許容した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0235)。
【結果】調査期間中に53件の事例、57件のプロブレムが抽出された。服薬FU群が18件(31.6%)、問い合わせ群が39件(68.4%)であった。プロブレムの傾向について、「副作用・アレルギーの疑い」は問い合わせ群(12件、30.8%)よりも服薬FU群(0件、0%)の方が有意に少なく、「味・においに関する課題」は問い合わせ群(5件、12.8%)よりも服薬FU群(9件、64.3%)の方が有意に多かった。
【考察】両群において薬局薬剤師が把握できるプロブレムは、傾向が異なることが確認された。特に、味などの嗜好に関するプロブレムの把握には、服薬FUによる薬局薬剤師の能動的な確認が必要であることが示唆された。薬局薬剤師は、本研究の知見を活かし、患児におけるプロブレムの早期発見に努め、医薬品の適正使用に貢献することも重要である。
【方法】2023年1月1日~12月31日に、アイン薬局月寒中央店、アイン薬局中野セントラルパーク店およびぴよぴよ薬局に来局した6歳未満の患児を対象とした。当該薬局の薬歴を用いてプロブレムを抽出し、「コンプライアンス不良」「副作用・アレルギーの疑い」「味・においに関する課題」等に分類した。さらに、把握した状況に応じて服薬FU群と問い合わせ群に群分けし、有意水準0.05でフィッシャー正確確率検定を行いプロブレムの傾向を比較した。なお、一事例につき2つ以上のプロブレムが把握された場合、重複を許容した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0235)。
【結果】調査期間中に53件の事例、57件のプロブレムが抽出された。服薬FU群が18件(31.6%)、問い合わせ群が39件(68.4%)であった。プロブレムの傾向について、「副作用・アレルギーの疑い」は問い合わせ群(12件、30.8%)よりも服薬FU群(0件、0%)の方が有意に少なく、「味・においに関する課題」は問い合わせ群(5件、12.8%)よりも服薬FU群(9件、64.3%)の方が有意に多かった。
【考察】両群において薬局薬剤師が把握できるプロブレムは、傾向が異なることが確認された。特に、味などの嗜好に関するプロブレムの把握には、服薬FUによる薬局薬剤師の能動的な確認が必要であることが示唆された。薬局薬剤師は、本研究の知見を活かし、患児におけるプロブレムの早期発見に努め、医薬品の適正使用に貢献することも重要である。