第18回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Sun. Nov 3, 2024 1:50 PM - 2:30 PM ポスター会場 (5階 501+502)

[P-056-B] 睡眠薬服用患者における睡眠に影響を及ぼす生活習慣に関する知識・実態調査

小坂 奏絵1, 小林 美咲2, 飯田 久美子3, 齋藤 愛美4 (1.なの花うすい店, 2.吉岡店, 3.下里見店, 4.伊勢崎昭和町店)

【目的】
睡眠は生活習慣の影響を受けるが、世代により生活習慣は異なり、また70歳以上では必要な睡眠時間が短くなることが知られている。より効果的な睡眠指導を行うためには世代により指導内容を考慮する必要があると考えられる。世代ごとの効果的な指導内容を検討するため、20歳未満、20-69歳(以下、若年)、70歳以上(以下、高齢)での区分における睡眠に影響を及ぼす生活習慣の理解度と実態を調査した。
【方法】
研究者所属店舗の睡眠薬が処方されている患者を対象に、2023年12月18日~2024年1月20日に、選択式紙アンケートによる調査を行った。項目は年齢、睡眠に影響を及ぼす生活習慣について「知っていて実施している(以下、実施)」「知っているが実施していない(以下、未実施)」「知らない(以下、不知)」の択一、眠りにくいと感じる原因(複数選択)とした。
【結果】
回答率は 85%、20歳未満0名、若年35名、高齢57名だった。若年・高齢それぞれで「休日の規則正しい生活(実施 43%・77%、未実施 54%・18%)」「朝食をとる(実施 62%・89%、未実施 35%・9%)」の回答を得た。高齢の不眠の原因は「トイレ(51%)」が最多だった。若年・高齢で不知の割合が高かった上位3項目は「運動習慣」14%・14%、「30分以内の仮眠」26%・16%、「長時間睡眠にこだわらない」20%・14%だった。
【考察】
若年では高齢に比べ生活習慣が睡眠に影響があることを知りつつも、実際には不規則である傾向が示唆され、高齢では半数がトイレにより覚醒することが明らかとなった。これらを踏まえた年齢層に応じた指導が求められる。運動習慣や仮眠が不眠の改善に有効であることを知らない患者は年齢層によらず一定数いるため、服薬指導時に提案することは有効だと考える。また、単純に睡眠の長さにこだわり過ぎないよう説明することも患者の睡眠への意識を変える助けとなる可能性がある。