[P-062-B] インスリン継続使用患者における注射手技等の理解度調査
【目的】インスリン自己注射は注意すべき事項が多く、継続して使用している患者であっても手技が曖昧になっており、再指導が必要となる場面がある。今回、インスリン継続使用患者の注射手技等に関する理解度を調査することで、インスリン使用患者の適正な服薬指導に繋げることを目的とする。
【方法】2023年10月~2024年2月の期間、インスリン継続使用患者を対象に注射手技等に関する理解度について調査した。理解度は、自己注射時の注意事項等に関する9項目について投薬時に質問し、正答数を理解度スコア(9点満点)とした。その結果を受け、投薬時に指導を行い、次回来局時に同様の調査を行った。比較にはpaired t-testを用い、有意水準は5%とした。
【結果】2回目のスコアまで確認できた患者46名を分析対象とした。1回目の平均スコアは8.48、2回目は8.76と有意に上昇した(p<0.05)。9項目のうち「注射の名前もしくは色がわかる」では、1回目の平均スコアが0.84と最も低値を示したが、2回目は1.00と、指導により有意に上昇した(p<0.05)。次に、1回目の平均スコアが低値を示したのは「注入ボタンを押したまま引き抜く」「消毒できている」「注入ボタンを押してから5~10秒以上待ってから針をぬく」「空打ちができている」で、1回目の平均スコアは4項目とも0.93、2回目は順に0.98、0.96、0.96、0.93であった。
【考察】継続使用患者でも、注射手技について理解できていない患者がいることが分かった。「注射の名前もしくは色がわかる」は期間中に発生した地震の影響もあり薬剤名を覚えることに意識が向いたと考える。「注入ボタンを押したまま引き抜く」「消毒できている」 「注入ボタンを押してから5~10秒以上待ってから針をぬく」は、理解できていない患者数に減少傾向がみられ、投薬時の指導が理解度向上に繋がる可能性が示唆された。薬局での手技確認や指導は安全な治療を継続的に実施するために重要である。
【方法】2023年10月~2024年2月の期間、インスリン継続使用患者を対象に注射手技等に関する理解度について調査した。理解度は、自己注射時の注意事項等に関する9項目について投薬時に質問し、正答数を理解度スコア(9点満点)とした。その結果を受け、投薬時に指導を行い、次回来局時に同様の調査を行った。比較にはpaired t-testを用い、有意水準は5%とした。
【結果】2回目のスコアまで確認できた患者46名を分析対象とした。1回目の平均スコアは8.48、2回目は8.76と有意に上昇した(p<0.05)。9項目のうち「注射の名前もしくは色がわかる」では、1回目の平均スコアが0.84と最も低値を示したが、2回目は1.00と、指導により有意に上昇した(p<0.05)。次に、1回目の平均スコアが低値を示したのは「注入ボタンを押したまま引き抜く」「消毒できている」「注入ボタンを押してから5~10秒以上待ってから針をぬく」「空打ちができている」で、1回目の平均スコアは4項目とも0.93、2回目は順に0.98、0.96、0.96、0.93であった。
【考察】継続使用患者でも、注射手技について理解できていない患者がいることが分かった。「注射の名前もしくは色がわかる」は期間中に発生した地震の影響もあり薬剤名を覚えることに意識が向いたと考える。「注入ボタンを押したまま引き抜く」「消毒できている」 「注入ボタンを押してから5~10秒以上待ってから針をぬく」は、理解できていない患者数に減少傾向がみられ、投薬時の指導が理解度向上に繋がる可能性が示唆された。薬局での手技確認や指導は安全な治療を継続的に実施するために重要である。