[P-087-C] 急性腎不全・トリプルワーミーを主軸とした、ウエルシア薬局勤務薬剤師に対する薬物相互作用の知識調査
【目的】
急性腎不全(AKI)のリスク因子としてトリプルワーミー(TW)が知られている。近年、市中感染に対して市販の解熱薬を用いるケースが増えている。しかし、患者の腎機能の状況を鑑みた併用薬との薬物相互作用を考慮できるかは、薬剤師による対応・知識が重要である。そこで、本調査ではTWの認知度を明らかにし、腎機能・薬物相互作用の重要性を周知し、関心を促すことを目的に知識調査を行った。
【方法】
ウエルシア薬局に勤務し、調査に同意の得られた340名の薬剤師を対象にアンケート形式で調査した。回答に空欄・不備があるものを除外し、計218名のデータにて検討した。
【結果】
TWを知る人は19%(42/218名)、TWを知らない人81%(176/218名)であった。AKI時に避けるべき薬剤知識問題では、1~2年目81%、3~5年目66%、6~10年目60%、11年目以降54%と実務経験が上がるにつれて正答率は低下した。AKIの病態問題では、実務経験が10年目までは約23%で横ばいであったが、11年目以降は18%と20%を下回る正答率であった。TWを知っていると答えた42名中、薬剤知識問題では83%が、病態問題では31%が正解していた。AKI/TW原因薬剤の薬理作用問題では、1~2年目では8%であり、3年目以降では16~20%の正答率であったが、3年目以降の正答率は実務経験に違いは見られなかった。
【考察】
TWを81%が知らないと答えたことから、実務経験に関係なく、TWの認知度は低いと推察した。病態問題では、11年目以降と比較すると10年目までの正答率が若干高かったことから、薬学6年制教育(病態学の教育)が一助となっていると考えられる。しかし、TWを知っていると答えた人も病態問題の正答率が低いことから、知識不足が考えられる。市販薬との相互作用に関して、薬剤師の医薬品安全適正使用の為にも、卒後教育のような継続的な研修会の開催が必要であると推察した。
急性腎不全(AKI)のリスク因子としてトリプルワーミー(TW)が知られている。近年、市中感染に対して市販の解熱薬を用いるケースが増えている。しかし、患者の腎機能の状況を鑑みた併用薬との薬物相互作用を考慮できるかは、薬剤師による対応・知識が重要である。そこで、本調査ではTWの認知度を明らかにし、腎機能・薬物相互作用の重要性を周知し、関心を促すことを目的に知識調査を行った。
【方法】
ウエルシア薬局に勤務し、調査に同意の得られた340名の薬剤師を対象にアンケート形式で調査した。回答に空欄・不備があるものを除外し、計218名のデータにて検討した。
【結果】
TWを知る人は19%(42/218名)、TWを知らない人81%(176/218名)であった。AKI時に避けるべき薬剤知識問題では、1~2年目81%、3~5年目66%、6~10年目60%、11年目以降54%と実務経験が上がるにつれて正答率は低下した。AKIの病態問題では、実務経験が10年目までは約23%で横ばいであったが、11年目以降は18%と20%を下回る正答率であった。TWを知っていると答えた42名中、薬剤知識問題では83%が、病態問題では31%が正解していた。AKI/TW原因薬剤の薬理作用問題では、1~2年目では8%であり、3年目以降では16~20%の正答率であったが、3年目以降の正答率は実務経験に違いは見られなかった。
【考察】
TWを81%が知らないと答えたことから、実務経験に関係なく、TWの認知度は低いと推察した。病態問題では、11年目以降と比較すると10年目までの正答率が若干高かったことから、薬学6年制教育(病態学の教育)が一助となっていると考えられる。しかし、TWを知っていると答えた人も病態問題の正答率が低いことから、知識不足が考えられる。市販薬との相互作用に関して、薬剤師の医薬品安全適正使用の為にも、卒後教育のような継続的な研修会の開催が必要であると推察した。