第18回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Sun. Nov 3, 2024 1:50 PM - 2:30 PM ポスター会場 (5階 501+502)

[P-095-B] セマグルチド錠の服用方法に関する実態調査~生活スタイルに応じた服薬支援に向けて~

後藤 直也1, 佐々木 真奈美1, 竹井 眞一郎2 (1.アポクリート(株) 薬局アポック高萩店, 2.医療法人社団 竹井会 竹井内科)

【目的】国内初の経口GLP-1受容体作動薬であるセマグルチド錠は服用方法が特殊であり、決められた服用方法を遵守しないと期待される薬効は得られない。そこで、セマグルチド錠の服用方法の実態を調査し、現状の服薬指導に問題はないか、治療効果向上のための指導・提案が行えるか検討した
【方法】2023年10月1日~同年12月31日に来局した2型糖尿病患者のうち、セマグルチド錠が継続処方されている患者を対象に、服用方法やタイミング、水分量のほか、起床時間、朝食時間、夜食の摂取状況についてアンケート調査を実施し、適切な服薬支援の方法を検討した。
【結果】24名から回答を得た。年齢59.1±12.7歳、男女比1:1、服用期間の中央値331日であった。1日の最初の飲食の前に服用している患者は92%、服用後少なくとも30分は飲食を避けている患者は96%、コップ約半分(120mL以下)の水で服用している患者は92%であった。また、夜食の習慣がある患者は25%であった。調査の結果、服薬前に飲水していた事例や飲水量が多かった事例などがあり、その理由を聞き取ったうえで適切な服用方法について指導した。
【考察】多くの患者はセマグルチド錠を適切に服用できていたものの、一部の患者では不適切な服用方法であった。長期に服用している患者であっても、定期的な服用方法の確認が必要であると考える。また、セマグルチド錠の薬物動態を考慮し、患者の生活リズムや生活習慣を詳細に聴取したうえで指導・提案を行うことが適切な服薬につながり、治療効果の向上に貢献できると考える。