[P-114-C] 主治医及びケアマネジャーとの連携を強化したことにより、患者の服薬コンプライアンスが向上した事例
【目的】他薬局にて居宅療養指導を受けていた患者が、他薬局廃業にともない、当薬局で在宅訪問することとなり、担当ケアマネジャー(以下、ケアマネ)と課題を共有し、担当医との連携を図り、患者の服薬コンプライアンスが向上した事例について報告する。
【事例】
80歳代男性。一人暮らし。認知機能やや低下だが、患者主訴は特に問題なし。Day0に他薬局で居宅療養指導を受けていた利用者の在宅訪問対応ができないか、ケアマネより相談があった。Day6に在宅訪問においてケアマネと事前に課題を共有するため会議を実施した。会議では、前薬局での在宅訪問は月1回であった為、毎月2週目から服薬コンプライアンスが低下し、特に夕食後の服薬において著しく低下することを聴取した。その結果、残薬が約23日/月となる状況であった。上記の課題に対し、毎週1回の在宅訪問の照会、1日2回から1日1回の服用薬への変更の提案を担当医に行った。結果、1日2回服用のアピサキバンから1日1回服用のエドキサバントシル酸塩水和物への変更となり、Day7より毎週1回、薬剤師の在宅訪問を開始した。Day70に患者宅にて薬の紛失にケアマネが気づき、過去に利用者本人が服用薬を廃棄した事実があったことを聴取した。Day77に毎週1回の在宅訪問に加え、薬局で薬の管理も行ったところ、残薬が約7.5日/月となり服薬コンプライアンスが向上した。
【考察】
本事例では、薬剤師が毎週在宅訪問し服薬支援を行った結果、服薬コンプライアンスが向上した。患者主訴にて問題が無くとも、担当している医療従事者との情報共有により課題が見え、多職種連携の強化が重要となる。医師が把握しきれなかった課題をケアマネが発見しても、医師への提案等のアプローチに苦慮することが多い。薬剤師が薬学的な目線からチーム医療の一員として、その架け橋となり患者のQOL向上に貢献することが重要であると考える。
【事例】
80歳代男性。一人暮らし。認知機能やや低下だが、患者主訴は特に問題なし。Day0に他薬局で居宅療養指導を受けていた利用者の在宅訪問対応ができないか、ケアマネより相談があった。Day6に在宅訪問においてケアマネと事前に課題を共有するため会議を実施した。会議では、前薬局での在宅訪問は月1回であった為、毎月2週目から服薬コンプライアンスが低下し、特に夕食後の服薬において著しく低下することを聴取した。その結果、残薬が約23日/月となる状況であった。上記の課題に対し、毎週1回の在宅訪問の照会、1日2回から1日1回の服用薬への変更の提案を担当医に行った。結果、1日2回服用のアピサキバンから1日1回服用のエドキサバントシル酸塩水和物への変更となり、Day7より毎週1回、薬剤師の在宅訪問を開始した。Day70に患者宅にて薬の紛失にケアマネが気づき、過去に利用者本人が服用薬を廃棄した事実があったことを聴取した。Day77に毎週1回の在宅訪問に加え、薬局で薬の管理も行ったところ、残薬が約7.5日/月となり服薬コンプライアンスが向上した。
【考察】
本事例では、薬剤師が毎週在宅訪問し服薬支援を行った結果、服薬コンプライアンスが向上した。患者主訴にて問題が無くとも、担当している医療従事者との情報共有により課題が見え、多職種連携の強化が重要となる。医師が把握しきれなかった課題をケアマネが発見しても、医師への提案等のアプローチに苦慮することが多い。薬剤師が薬学的な目線からチーム医療の一員として、その架け橋となり患者のQOL向上に貢献することが重要であると考える。