第18回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Sun. Nov 3, 2024 1:50 PM - 2:30 PM ポスター会場 (5階 501+502)

[P-116-B] 女性アスリートの薬学・栄養学的支援に対する行動様式確認と満足度調査

古川 美紀1, 板津 沙耶佳2 (1.薬樹(株), 2.健ナビ薬樹薬局南林間)

【目的】
薬樹株式会社では、2021 年から管理栄養士とスポーツファーマシスト(以下、SP という)が協働し、女性アスリートの支援を行っている。内容としては、LINEWORKS での食事指導、禁止物質やサプリメントの確認、月経随伴症状の個別相談、栄養とアンチ・ドーピング講座の開催、体組成測定の実施である。本研究の目的は、上記の薬学・栄養学的支援に対する女性アスリートの行動様式と満足度について調査することである。
【方法】
2024 年 4 月 15 日から 4 月 29 日の期間において Google フォームを活用し、選手 26 名に対して任意の無記名式アンケート調査を実施した。設問は、管理栄養士とSPへの相談内容が4問、月経関連が4問、食生活関連が2問、サプリメント・医薬品関連が6問とした。
【結果】
21 名から回答が得られた。内訳は新加入選手9 名、継続選手 12 名であった。上記アンケートのうち、相談相手に関する主な割合として、食生活関連は管理栄養士 71%、コーチ 10%、月経関連はSP 43%、チームメイト29%、「誰にも相談せずに自分で調べる」という回答が食生活関連で10%、月経関連で14%あった。また管理栄養士とSP への相談のし易さは、10 段階評価において平均 8.6 であった。最大値10と回答した割合は継続選手54%、新加入選手33%であった。サプリメント・医薬品関連の相談に対する管理栄養士あるいはSPからの回答内容への満足度は「納得できる内容だった」が84%であった。
【考察】
相談相手については、とくに月経関連のSPへの相談割合が我々の想定よりも低く、かつ1割以上の選手が誰にも相談していないことが明らかとなった。医療連携を要する症状もあり、継続的に啓発を行っていく必要がある。また管理栄養士ならびに SP への相談に関しては、とくに新加入選手へは我々から能動的にアプローチすることで、相談し易い環境作りと満足度向上につなげていく必要がある。