第18回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Sun. Nov 3, 2024 2:50 PM - 3:20 PM ポスター会場 (5階 501+502)

[P-117-C] 薬剤管理サマリーを入院時に薬局が自発的に送る取り組み

服部 裕吾1, 内藤 友博2 (1.(株)なの花東日本 なの花薬局さちが丘店, 2.(株)なの花東日本 人材開発部)

【目的】当薬局は薬薬連携強化のため、入院時に薬剤管理サマリー(以下、サマリー)を病院薬剤部へ自発的に送る取り組みを2020年より開始した。2022年度調剤報酬改定にて服薬情報等提供料3が新設され、入院前の服用薬・服薬状況を情報提供することが重要視された。入院時における薬薬連携を広く進めていくために当薬局の取り組みを報告する。
【方法】サマリーは日本病院薬剤師会の「薬剤適正使用のための施設間情報連絡書」を元に雛形を作成した。(1)入院の把握(2)患者等に同意取得(3)持参薬整理の必要性を確認(4)サマリー作成(5)入院初日以降に薬剤部へ情報提供の目的を電話で説明(6)サマリーをFAX(7)退院後に退院時サマリー有無確認 の手順で運用した。
【結果】2022年4月~2024年3月に送付したサマリーは31例であった。内訳は、外来1例、個人在宅2例、施設在宅28例であった。入院の形態は、計画入院10例、緊急入院21例であった。送付先は14施設で内10施設が初めて連携を行う病院であった。入院初日に情報提供した割合は計画入院で100%、緊急入院で67%であった。持参薬整理の実施率は計画入院で90%、緊急入院で10%であった。退院時サマリー返信率は16%であった。
【考察】サマリーの雛形および薬局内での運用手順を決めたことにより、病院と事前の取り決めなく入院時に連携を行うことができた。在宅患者は一元管理により情報量が多く、他職種からの情報により入院を把握できるため、サマリー送付に繋がる事例が多かった。退院時サマリー返信率は16%にとどまったのは、退院時の情報提供はお薬手帳への記載などサマリー以外の方法で行われることがあるためと考える。今後は、地域の薬局・病院が入退院の連携に関して意見交換を行い、地域全体で行える運用を構築することで地域医療の発展に努めていきたいと考える。