第18回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

2024年11月3日(日) 13:50 〜 14:30 ポスター会場 (5階 501+502)

[P-140-B] 保険薬局の管理栄養士が栄養士会や自治体と連携した活動の報告

河野 綾夏1, 家辺 愛子1, 築紫 茜1, 望月 早紀2, 佐藤 未央2, 谷口 瑠菜2, 鹿野 さつ紀2, 野口 ありさ2, 宮川 優子2, 山口 真奈2, 大野 早紀子2, 大迫 成美2, 澤田 かおる3 (1.I&H(株)調剤薬局事業支援本部 学術研修部 栄養ケア推進課, 2.調剤薬局事業支援本部 HDP担当本部, 3.市立芦屋病院 栄養管理室)

【目的】薬局管理栄養士が薬局利用者および地域住民の健康サポートに寄与するため、当社では健康イベントや栄養相談会の栄養関連サービスを展開している。しかし、その活動は薬局内に留まっており、より地域に根付いた活動を目指すため、栄養士会や自治体と連携した活動を始めた。活動により得られた成果と今後の課題について報告する。
【方法】2023年度内に1.日本栄養士会主催イベント栄養ワンダー(以下、栄養ワンダー)、2.芦屋市自立支援型地域ケア個別会議(以下、地域ケア会議)への出席、3.兵庫県栄養士会事業であるフレイル・介護予防教室の開催を行った。1.栄養ワンダーではイベント満足度や栄養関連サービスのニーズに関するアンケート調査を行った。
【結果】1.栄養ワンダーではアンケート有効回答数242名のうち、88%が「今後も薬局での栄養に関するサービスがあれば利用したいと思うか」の質問に対し、「利用したい」または「機会があれば利用したい」と回答した。2.地域ケア会議では、10回の会議に出席し、20件の事例に対して、利用者の身体状況や生活背景を踏まえた食事アドバイスを行った。3.フレイル・介護予防教室では約20名の地域住民に対してフレイル予防に関する講話を行った。
【考察】栄養ワンダーの実施により、薬局での栄養関連サービスのニーズの高さを再認識できた。薬局はサービス対象が薬局利用者中心であるため、より多くの地域住民の健康サポートに寄与するためには、薬局外での活動も広げる必要がある。今回、自治体と連携し、地域活動にも関わることで、薬局を利用していない地域住民の健康サポートにも寄与できることがわかった。そのため、今年度のフレイル・介護予防教室では参加者のニーズ調査を実施し、その結果を解析することで、今後はより自治体と連携しながら地域のニーズに沿った地域活動を展開し、薬局管理栄養士が地域住民の健康サポートに貢献できると考えている。