第18回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

2024年11月3日(日) 14:50 〜 15:20 ポスター会場 (5階 501+502)

[P-144-C] ウエルカフェを利用した地域の方々へマイナ保険証普及の啓発活動

小林 素子1, 安田 あゆみ2, 香取 麻貴子3, 小林 千鶴4 (1.ウエルシア薬局(株)柏名戸ヶ谷店, 2.四街道めいわ店, 3.東寺山コープ店, 4.調剤企画部)

【目的】マイナンバーカードの健康保険証(以下マイナ保険証)の2024年4月の全国利用率は6.56%と低く、2023年10月より声掛け等の取組を開始している当社でも16.25%であり、健康保険証が今後廃止することを受け、利用促進を図る必要性を感じていた。そこでマイナ保険証利用普及を目的とし、千葉県の店舗にて2024年2月から5月にかけてウエルカフェ(ウエルシア薬局が提供しているフリースペース)にて地域住民に啓発活動を水平展開して利用率向上に取り組んだ。
【方法】ウエルカフェを設置している千葉県店舗10店舗にて計15回、調剤事務員が地域住民へ勉強会を開催し、アンケート調査を実施。勉強会では薬局が取り込む医療情報、高額医療費の申請時や救急災害時における住民の活用メリット等を説明し、カードリーダーの操作体験も実施した。住民から勉強会前後でどのように意識変化があったかアンケートで回答を得た。
【結果】合計82名のアンケート結果を取得した。マイナンバーカード取得率は88%、その内保険証として使用できると認知している方は91.5%だった。マイナ保険証の利用に不安があると回答する方が勉強会前に40.2%だったが、保険証として利用、医療情報等の確認をよいと思う方が勉強会参加後は95.1%となった。地域住民のマイナ保険証への理解や意義が深まる結果となった。
【考察】勉強会にて利用への不安が減りマイナ保険証を利用したいと考える方が増えた要因は、体験によりカードリーダーの操作が簡便で利用するイメージがもてた事、救急災害時に会話やお薬手帳を介さなくても服用薬をマイナ保険証で把握できる事が理解された点が大きいと考えられる。調剤事務員が啓発活動をする事でマイナ保険証に対する正しい知識を普及し、誰もが直面しうる不測の事態を自分事として捉え、不意の出来事に対処できる手段の一つとして理解を深められる事が出来た為、今後も勉強会の活動を続けていこうと考えている。