[P-168-C] 小児のアレルギー用薬における味・においに関する医薬品情報の実態調査
【目的】
小児に対する薬物治療では、医療用医薬品(以後、医薬品)の味やにおいは服薬コンプライアンス低下の要因となる。医薬品の味・においに関する情報を調査した報告は幾つかあるものの、網羅的に実施されたものは抗菌薬のみであった。本研究では、第7回NDBオープンデータにて小児に対する処方量が多いアレルギー用薬を対象とし、これら情報の記載状況を調査した。
【方法】
2022年11月8日時点で小児に対する用量が設定されている粉末製剤のアレルギー用薬のうち、2024年3月迄に販売終了・中止した医薬品を除く52件を対象とした。製薬企業に問合せを必要とせずに入手可能な情報源として、添付文書、インタビューフォーム(以後、IF)、患者向け医薬品ガイド(以後、ガイド)、服薬指導箋、製品概要、製品別比較表を収集し、各医薬品の味・においに関する情報の記載状況を調査した。
【結果】
味・においに関する情報が得られた医薬品の割合は、36/52(69.2%)であった。資料別では、IFが32/52(61.5%)、添付文書が23/52(44.2%)、ガイドが14/52(26.9%)、服薬指導箋が12/52(23.1%)、製品別比較表が8/52(15.4%)、製品概要が2/52(3.8%)であった。そのうち、イチゴ味等具体的な味・においに関する情報が得られた医薬品の割合は、18/52(34.6%)であった。資料別では、IFが17/52(32.7%)、服薬指導箋が5/52(9.6%)、添付文書が2/52(3.8%)、ガイド、製品概要、製品別比較表がいずれも1/52(1.9%)であった。
【考察】
情報源としてIFを閲覧することで具体的な味・においに関する情報が入手し易いと考えられた。医薬品によって入手可能な資料が異なること、得られる情報は資料ごとにばらつきがあること、同じ情報源であっても記載内容が統一されていないことから、薬剤師が味・においに関する情報を収集し難い現状が窺えた。情報収集をし易くするためには、散在している情報を集約し、簡易に利用可能なデータベースの作成が必要だと考えられた。
小児に対する薬物治療では、医療用医薬品(以後、医薬品)の味やにおいは服薬コンプライアンス低下の要因となる。医薬品の味・においに関する情報を調査した報告は幾つかあるものの、網羅的に実施されたものは抗菌薬のみであった。本研究では、第7回NDBオープンデータにて小児に対する処方量が多いアレルギー用薬を対象とし、これら情報の記載状況を調査した。
【方法】
2022年11月8日時点で小児に対する用量が設定されている粉末製剤のアレルギー用薬のうち、2024年3月迄に販売終了・中止した医薬品を除く52件を対象とした。製薬企業に問合せを必要とせずに入手可能な情報源として、添付文書、インタビューフォーム(以後、IF)、患者向け医薬品ガイド(以後、ガイド)、服薬指導箋、製品概要、製品別比較表を収集し、各医薬品の味・においに関する情報の記載状況を調査した。
【結果】
味・においに関する情報が得られた医薬品の割合は、36/52(69.2%)であった。資料別では、IFが32/52(61.5%)、添付文書が23/52(44.2%)、ガイドが14/52(26.9%)、服薬指導箋が12/52(23.1%)、製品別比較表が8/52(15.4%)、製品概要が2/52(3.8%)であった。そのうち、イチゴ味等具体的な味・においに関する情報が得られた医薬品の割合は、18/52(34.6%)であった。資料別では、IFが17/52(32.7%)、服薬指導箋が5/52(9.6%)、添付文書が2/52(3.8%)、ガイド、製品概要、製品別比較表がいずれも1/52(1.9%)であった。
【考察】
情報源としてIFを閲覧することで具体的な味・においに関する情報が入手し易いと考えられた。医薬品によって入手可能な資料が異なること、得られる情報は資料ごとにばらつきがあること、同じ情報源であっても記載内容が統一されていないことから、薬剤師が味・においに関する情報を収集し難い現状が窺えた。情報収集をし易くするためには、散在している情報を集約し、簡易に利用可能なデータベースの作成が必要だと考えられた。