第18回日本薬局学会学術総会

講演情報

特別講演

特別講演
「薬局・ヘルスケア領域における生成AIの効果的な利活用
~ AI トランスフォーメーションがもたらす薬局運営の革新と薬剤師の新たな役割 ~」

2024年11月3日(日) 13:00 〜 13:50 第1会場 (1階 メインホール)

[SP] 薬局・ヘルスケア領域における生成AIの効果的な利活用
~ AIトランスフォーメーションがもたらす薬局運営の革新と薬剤師の新たな役割 ~

大山 訓弘 (日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 ヘルスケア統括本部長)

photo
 昨今の急速な技術革新に伴い、ヘルスケアの領域においても生成AI活用によるトランスフォーメーションへの期待が日々高まっている。実際に生成AIを活用して、院内のドキュメント検索の効率化や、薬歴文書の作成支援等、複数の先行事例が創出されている。
 本講演では、大きく3つの構成に分けて論ずる。1つ目は、マイクロソフトの視点での生成AIの概要やヘルスケア業界と生成AIの関係性について紹介する。一般的なデータを比較して、医療データとChatGPTを含む大規模言語モデルを連携させる際の考慮ポイントについても触れる。
 続いて、生成AIをはじめとした先端技術が、医療者や薬剤師の業務に対して付加価値をどのようにご提供できるか、医療、薬局の現場での取り組み例やマイクロソフトが考える想定シナリオを幅広く紹介する。現在、薬剤師業務では患者様と向き合う時間の十分な確保、薬及び健康全般に関するアドバイザー、そして効率的な薬局経営が求められていると推察する。生成AIが得意な領域は、テキストの要約、レビュー及び情報の検索等が挙げられる。よって、薬剤時業務で求められること及び生成AIが得意な領域を掛け合わせて、複数の具体的なデモンストレーションを交えてマイクロソフトが想定する活用例を紹介する。
 3つ目は、より多くの医療に関する組織が安全・安心に先端技術を活用できるよう、クラウド事業者として考える「責任あるAI」の取組みについて言及する。「責任あるAI」とは、プライバシーとセキュリティ、包括性、透明性、公平性等複数の要素が含まれる。これらの原則を基に、データガバナンスや製品設計がなされている点にも触れる。