第18回日本薬局学会学術総会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム1
「これからの薬局経営はどうあるべきか」

2024年11月2日(土) 15:00 〜 17:00 第1会場 (1階 メインホール)

座長兼オーガナイザー:杉本 修康(株式会社わかば 代表取締役社長) 原 和夫(株式会社わかば 学術部 部長)

[SY1-3] 健康寿命の延伸に寄与するBeyond Pharmacy

糸賀 誠 (マイライフ株式会社 代表取締役)

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 令和6年度診療報酬改定は診療・介護・障害福祉サービスのトリプル改定になっており、2025年に向けて医療・介護・福祉の連携体制の構築が進められる。
 処方箋しか持って入れない保険薬局のイメージを変え、敷居の高い医療が、どうしたら地域の人々の暮らしに溶け込すことができるのか?この課題を解決するため、2019年に「オールファーマシータウン」を新たに誕生させた。オールファーマシータウンには、健康寿命の延伸につながる行動変容を促す様々な仕掛けがあり、健康的でバランスの良い食事を提供する「オールカフェxタニタカフェ」、健康チェックや気軽に栄養相談ができる「オールラボ」、運動教室「オールライフフィットネス」、クイズ形式でがんの基礎的知識を学べるタッチパネル式機材「みんなのがん学校」、眠りの分析レポート化ができるシート型睡眠センサー「ねむりの窓口」などで、健康の3大要素である睡眠、運動、食事へのアプローチを軸に、健康に無関心な人でも気軽に利用できるように設計した。

 薬局はいま、対物から対人へ、そして地域へと視野を広げていくことが求められています。薬剤師の1日の業務のうち、3分の2は対物業務で、本来時間をかけたい対人業務はわずか3分の1に留まっているのが現状です。私たちは「薬剤師は薬を触らない、薬歴を打たない」をスローガンに、デジタルを積極的に取り入れた業務改善プロジェクトを進め、薬剤師が対物業務に使っていた多くの時間を、患者様とのコミュニケーションや在宅医療連携を強化する時間に置き換えることで、地域にとって本当に必要なインフラになり、健康寿命の延伸に寄与することを目指しています。

 保険薬局のイメージを変えるべく、私たちはこれまで銀行や行政、大学、医療機関など、さまざまな施設と連携をして医療を通じてまちづくりを行ってきました。現在はさらなるステージを目指して日本で類をみない「最強の薬局」創りに力を入れています。「地域の健康寿命を延ばそう!」をスローガンに、薬剤師・管理栄養士・医療事務のタッグを組みワンチームでBeyond Pharmacyを創造します。