第18回日本薬局学会学術総会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム1
「これからの薬局経営はどうあるべきか」

2024年11月2日(土) 15:00 〜 17:00 第1会場 (1階 メインホール)

座長兼オーガナイザー:杉本 修康(株式会社わかば 代表取締役社長) 原 和夫(株式会社わかば 学術部 部長)

[SY1-4] 地域社会に必要な次世代薬剤師とは?GMが考えていること

多田 耕三 (株式会社 グリーンメディック 代表取締役・薬剤師)

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 明治7年医制の発布での薬舗主の免許から始まった薬剤師は医師との社会的役割の取り合いに悩みながら時代と共に役割を変えて今日まで継続してきたと思います。
 戦後、薬局は社会的役割を求めてドラッグストアという業態を生み出したり、医薬分業によって調剤薬局という業態を生み出してきました。ただ薬局・薬剤師の社会的役割は国民にはあまり理解してもらえないまま現代まできた様な気がしています。
 現在薬局・薬剤師は大きな変革を迎えていると思います。それは『医療DX』という人間と情報と社会の関係が根本的に変わって来るともに、薬剤師がどう情報と関わり社会にどう適正に還元するかの役割に変わってきていると思います。キーワードはCPS(サイバーフィジカルシステム)であり、いかにデータ収集と再構築(マイニング)に薬局と薬剤師が関与するかが重要になってくると思います。
 それは薬剤師の歴史としても悲願である社会的役割の創出であり未来の医療をコントロールする土台を作る重要な役割になると思います。
 また今まで保険医療という制限された中で医師と薬剤師が病気になった国民を治療してきたわけですが今後は時系列で保険医療の前にある『予防医療』と保険医療の後に効果検証である『維持医療』という市場ができると思われます。この市場に対して薬剤師が重要な役割を担うべきであり、それが出来れば医師に対する良いカウンターパートとして社会的役割を担い広く多角的に国民の健康を考えることができると思います。
薬局は『ソーシャルビジネス』である。