第18回日本薬局学会学術総会

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シンポジウム

シンポジウム4
「薬局・薬剤師の対人業務とは?」

Sat. Nov 2, 2024 3:30 PM - 5:00 PM 第4会場 (3階 311+312)

座長:森 智子(株式会社メディックス 執行役員) 横尾 光伸(株式会社大賀薬局 調剤薬局事業部 次長 兼 事業推進課 課長)

[SY4-3] “対人業務”の本質を考え、現場で活かす

福田 勇介 (株式会社大賀薬局 事業推進課 対人業務推進チームリーダー 兼 西鉄福岡駅店 店長)

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 『対物業務から対人業務へ』――今や薬剤師の誰もが耳にしたことのあるこのフレーズは、2015年(平成27年)に厚生労働省が発表した「患者のための薬局ビジョン」で示されて以後、毎回の診療報酬改定と共に歩んできた。また、昨今の診療報酬改定において対人業務に分類される薬学管理料や加算で本格的に大きな改定が推進されている。
 そんな渦中で私は、整形外科門前薬局の管理者として配属され勤務している時にどのようにしてこの店舗の会社や国からの評価を上げることができるだろうか、と日々考えていた。調剤内容(対物業務)での「加算」がほとんど算定できない整形外科処方の中で着目したのは、サービス内容(対人業務)での「薬学管理料」や「加算」が点数として設定されていることである。
 まず取り掛かったのは「かかりつけ薬剤師指導料」である。とある患者のかかりつけ薬剤師となり信頼を獲得すると、その患者の配偶者・子供含め家族全員分の広域処方箋を持参頂けるようになり、一家のかかりつけ薬剤師として対応する機会があった。その中で、患者本人やその家族から様々な情報を共有してもらうことができ、その情報を基に外来服薬支援料・吸入指導加算・服薬情報等提供料・服用薬剤調整支援料等にも取り組むことで算定経験を積み上げた。その患者家族からは「助かりました、ありがとう」のみならず「こんな負担金で良いの?もっとお金取っても良いのに」と常々言って頂けた。自身の中で“対人業務”の定義が生まれ始めた瞬間である。
 対人業務の定義を考えるに当たり、私は全ての対人業務の中心は『情報』であると考える。患者に関わる全ての情報をどこから入手・聴取し、その情報を如何に活用し医師や患者を取り巻くコメディカルスタッフと連携を取り円滑に医療を回していくのか。それが“対人業務”の本質だと考える。
 そして今現在、社内で対人業務を推進・浸透させるためのチームリーダーを務める中で自身の考える対人業務の定義を社内へ発信し続けている。