[1P-13*] X-ray crystallographic structure analysis of L-methionine decarboxylase Y421F mutant from Streptomyce sp. 590
L-メチオニン脱炭酸酵素MetDCは、ピリドキサール5’-リン酸 (PLP) を補酵素として、L-メチオニン (L-Met) の脱炭酸反応を触媒する。最近我々の研究室でMetDCの結晶構造を決定したが、MetDCがどのように基質L-Metを認識しているかについての詳細は明らかになっていない。本研究では、活性部位付近に存在する421位のチロシン残基に注目して、酵素反応での役割を明らかにするために、Y421F変異酵素を用いて生化学的な解析とX線結晶構造解析を行った。
本研究では、Y421F変異MetDCについて、活性部位にL-MetおよびL-Methionine methyl ester(MME)が結合した構造をそれぞれ1.9Åの分解能で決定した。これにより、Y421F変異MetDCの基質結合に伴う触媒ループの構造変化がみられた。L-Metとの複合体は活性部位が開いたOpenのコンフォメーションをとっていたのに対し、MMEとの複合体は活性部位が閉じたClosedのコンフォメーションをとっていた。また、L-Metとの複合体では、補酵素がPLPからピリドキサミン-5-リン酸(PMP)に変化していた。また、Y421F変異MetDCの活性測定および吸収スペクトル解析より、Y421F変異MetDCでは、3-メチルチオプロピオンアルデヒドの生成がみられ、補酵素がPLPからPMPに変化している可能性が示唆されているが、このことは構造解析の結果と一致している。
本研究では、Y421F変異MetDCについて、活性部位にL-MetおよびL-Methionine methyl ester(MME)が結合した構造をそれぞれ1.9Åの分解能で決定した。これにより、Y421F変異MetDCの基質結合に伴う触媒ループの構造変化がみられた。L-Metとの複合体は活性部位が開いたOpenのコンフォメーションをとっていたのに対し、MMEとの複合体は活性部位が閉じたClosedのコンフォメーションをとっていた。また、L-Metとの複合体では、補酵素がPLPからピリドキサミン-5-リン酸(PMP)に変化していた。また、Y421F変異MetDCの活性測定および吸収スペクトル解析より、Y421F変異MetDCでは、3-メチルチオプロピオンアルデヒドの生成がみられ、補酵素がPLPからPMPに変化している可能性が示唆されているが、このことは構造解析の結果と一致している。