The 21st Annual Meeting of the Protein Science Society of Japan

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Young Poster Award Flash Talk

[1FT-1] Structural biology (1P-01~1P-25)

Wed. Jun 16, 2021 2:00 PM - 2:30 PM Channel 1

Chairs: Hiroshi Yamaguchi (Kwansei Gakuin Univ.), Terukazu Nogi (Yokohama City Univ.)

[1P-15*] Structural basis of red emission from a mutant of a green fluorescent protein, AzamiGreen

Shiho Otsubo1, Norihiro Takekawa1,2, Hiromi Imamura2, Katsumi Imada1 (1.Grad. Sch. Sci., Osaka Univ., 2.Grad. Sch. Biost., Kyoto Univ.)

生体深部のイメージングには、生体内で散乱や吸収が生じにくい長波長光が適しているが、既存の長波長蛍光蛋白質は蛍光量子収率が低いため暗い。また、従来の長波長蛍光蛋白質の大部分は3種類のRFPを出発点とする分子進化で作成されており、多様性が低く高性能の長波長蛍光蛋白質の開発に限界がある。そこで、我々は既存RFPと系譜の異なる新規RFPの創出を目的として、既存のRFPと比較的系統の近いGFPであるAzamiGreenに着目し、変異導入により赤色蛍光を発する蛋白質を作成して、赤色化に必要な因子の同定と構造基盤を明らかにすることを試みている。最近、我々は約30アミノ酸の変異導入により、赤色蛍光強度が異なる2つの赤色化蛋白質、AzamiRed0.6およびAzamiRed1.0の作成に成功した。そこで、AzamiGreen、AzamiRed0.6、AzamiRed1.0のX線結晶構造解析を行い、それぞれ1.62 A、1.84 A、2.10 A分解能で構造を決定した。その結果、AzamiRed1.0の蛍光団に隣接する残基の主鎖にDsRedと同様のacylimineが形成され、さらに隣の残基とcis型の酸化ペプチド結合を形成していることがわかった。また、赤色蛍光強度の弱いAzamiRed0.6の蛍光団にはacylimineを形成しているものといないものが混在していた。従ってAzamiGreenの赤色化はDsRed同様の蛍光団近傍の共役系の広がりに起因すると考えられる。