[1FT-1] Structural biology (1P-01～1P-25)

[1P-18*] Crystal structure and reaction mechanism of a novel carbazole prenyltransferase from Streptomyces

^○Hironori Suemune¹, Ryuhei Nagata^2,3, Masaya Kobayashi², Tetsuro Shinada⁴, Makoto Nishiyama^5,6, Tomohisa Kuzuyama^2,6, Yusuke Sato¹, Tomoya Hino¹, Shingo Nagano¹ (1.Grad. Sch. of Eng., Tottori Univ., 2.GSALS, UTokyo, 3.Research Fellow PD, 4.Faculty of Science, Osaka City Univ., 5.BRC, UTokyo, 6.CRIIM, UTokyo)

最近、放線菌が生産する神経保護物質として知られる、カルキノスタチンAの生合成経路の全容が明らかとなり、スクアレン合成酵素 (SQS) と相同性を示すCqsB4がカルバゾール環をジメチルアリル化して最終生成物を生産することが報告された。またCqsB4と70%の相同性を示すLvqB4も同様な反応を触媒することが明らかとなっている。そこで本研究ではこれらのSQSに類似した新規カルバゾールプレニル基転移酵素の構造機能相関を解明するため、二種の酵素の変異体解析およびLvqB4のX線結晶構造解析を行った。 二つの酵素の大量発現と高純度試料調製を行い、結晶化スクリーニングによりLvqB4でプレニルアクセプター結合型の良質な単結晶が得られた。プレニルドナー類縁体溶液へ浸漬することで三者複合体結晶を作製し、Se-SAD法によって1.8 Å分解能で位相決定した。全体構造はSQSと類似しており、保存されているAspリッチモチーフも同様の位置に存在していた。プレニルドナー類縁体の結合様式もSQSと同様にAsp側鎖にMg²⁺イオンを介して結合していた。一方、芳香族プレニル基転移酵素と同様にプレニルアクセプターの修飾位置の直上に平行してプレニルドナー類縁体が配置されていた。これらのことからLvqB4は、基質結合様式はSQSでありながら、反応様式は芳香族プレニル基転移酵素であるハイブリッド型酵素であると提案できる。発表では変異体解析の結果と考察についても報告する。