[1P-2] Poster 1 (1P-49ー1P-87)

[1P-69] Structural basis for redox-regulated galectin1 function

^○Rina Okada¹, Shingo Kanemura^1,2, Kunisato Kuroi³, Motonori Matsusaki⁴, Hiroshi Yamaguchi¹, Tomohide Saio^4,7, Takakazu Nakabayashi⁵, Kenji Inaba⁶, Masaki Okumura^2,7 (1.Sch. of Sci. and Tech., Kwansei Gakuin Univ., 2.FRIS, Tohoku Univ., 3.Fac. of Pharm. Sci., Kobe Gakuin Univ., 4.Inst. Adv. Med. Sci., Tokushima Univ., 5.Fac. of Pharm. Sci., Tohoku Univ., 6.IMRAM, Tohoku Univ., 7.FOREST, JST)

ヒトガレクチン-1(hGal-1)は、β-ガラクトシドと結合した多機能レクチンであり、細胞外において細胞シグナル伝達、免疫調節、神経保護、血管新生などの多様な生物学的プロセスに重要な役割を果たし、我々の生命活動を維持する。hGal-1は6つのシステイン残基を持ち、その酸化還元状態によってその活性が制御されることが示唆されているが、未だその機序は不明である。そこで本研究でhGal-1の酸化還元依存的な機能調節メカニズムの解明に着手した。その結果、新たにhGal-1の活性を調節するジスルフィド結合架橋様式を見出した。このジスルフィド結合の形成に関わる二つのシステインは還元型の結晶構造において7オングストローム程度離れており、このジスルフィド結合が形成されることにより大きな全体構造変化が予測された。そこで、NMRによる酸化型hGal-1の構造決定を試みたところ、ジスルフィド結合形成による構造変化を示唆する観測結果が得られた。本発表ではhGal-1の活性制御メカニズムについて原子レベルでの議論を展開したい。