[2P-76*] Rapid evaluation method for ligand function of nuclear receptors
核内受容体の一種であるConstitutive androstane receptor (CAR) やPregnane X receptor (PXR) は、低分子異物に対するセンサーとして機能している。様々な薬物により活性化され、薬物の代謝、排泄に関わるタンパク質群の発現を誘導する。そのため、薬物間相互作用の主要因タンパク質である。健康食品や医薬品開発において、CARやPXRに作用する物質を避ける必要がある。本研究では、CARやPXRと低分子との相互作用を簡便かつ迅速に評価する手法の確立を目指し、CARおよびPXRの大腸菌発現系の構築、および、既知薬剤との相互作用解析を行った。
CARおよびPXRは転写因子であり、リガンド結合ドメイン (LBD) とDNA結合ドメインから成る。本研究では、LBDの発現系を構築した。LBDは単体では不安定であり、調製が困難である。そこで、CARおよびPXRのLBDについて、補助活性化因子や補助抑制因子との融合タンパク質を設計した。その結果、いずれの組み合わせの融合タンパク質においても調製に成功した。得られた融合タンパク質について、示差走査蛍光測定により薬物との相互作用を解析したところ、熱変性曲線の高温側へのシフトが観測され、薬物の結合が確認された。以上より、融合タンパク質が安定な構造および活性を維持していることが確認された。
CARおよびPXRは転写因子であり、リガンド結合ドメイン (LBD) とDNA結合ドメインから成る。本研究では、LBDの発現系を構築した。LBDは単体では不安定であり、調製が困難である。そこで、CARおよびPXRのLBDについて、補助活性化因子や補助抑制因子との融合タンパク質を設計した。その結果、いずれの組み合わせの融合タンパク質においても調製に成功した。得られた融合タンパク質について、示差走査蛍光測定により薬物との相互作用を解析したところ、熱変性曲線の高温側へのシフトが観測され、薬物の結合が確認された。以上より、融合タンパク質が安定な構造および活性を維持していることが確認された。