第21回日本蛋白質科学会年会

講演情報

ワークショップ

[WS2] 生命金属科学の最前線:生命における金属のはたらき

2021年6月16日(水) 18:00 〜 20:30 チャンネル2

オーガナイザー:天貝 佑太(東北大学)、横山 武司(東北大学)

共催:新学術領域 生命金属科学

18:00 〜 18:15

[WS2-01] 計算科学に基づく金属タンパク質動態の理論解析

重田 育照 (筑波大・計セ)

生命は外部から物質を取り込み、そこからエネルギーを取り出し、様々なエネルギー形態変換することでそのシステムを恒常的に維持している。特にエネルギー変換には様々な金属タンパク質が関わっており、「生命とは何か」という問いに答えるためには、「どのように金属タンパク質がエネルギー変換を媒介するのか?」を知ることが、その理解の鍵となる。 発表者はこれまで、ゆらぎによって駆動される生命システムの物理・化学現象を理論的に捉えるため、系の動力学的側面を様々な角度から捉える新規理論を開発し、ゆらぎと生体機能・物性の相関関係を数値計算によって実証してきた。本発表では、エネルギーを変換するタンパク質として、呼吸鎖における終末タンパク質シトクロムc酸化酵素におけるプロトン移動・電子移動について、様々な計算手法を駆使してその動態について解析した例を紹介する。