第75回済生会学会 令和4年度済生会総会

セッション情報

ランチョンセミナー

ランチョンセミナー 13 安定した手術室運営をめざして~人材を活かす運用と業務改善の経過報告~

2023年2月12日(日) 11:45 〜 12:45 第13会場 (3F G318+G319)

座長:岡田 富美(岡山県岡山済生会総合病院 中央手術室師長)

株式会社リブドゥコーポレーション

 当院は、横浜市の総合計画「よこはま21世紀プラン」において、東部地域における急性期医療の整備を目的に、平成19年に設立された。救命救急センター(重傷外傷センター)を有し、三次救急として24時間体制で最重症の患者の受け入れを行うほか、がん診療連携拠点病院や、災害医療拠点病院の指定を受けている。また、手術支援ロボット「ダビンチ」による手術も積極的に行っており、2012年の導入以降、2022年10月時点で1,500症例に到達した。

 当手術センターはハイブリッドカテーテル室対応の1部屋を含む全12部屋を有している。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、昨年の年間手術件数は約6,000件であるが、当院の近年の傾向や医療圏における需要を踏まえると、今後は増件の見込みとなっている。高度急性期医療を担う特性上、難易度の高い手術が多いため、看護師による器械出しや外回りといった手術介助業務には熟練した知識と技術が求められる。しかし、慢性的な人員不足と経験年数の浅いスタッフが多いことにより、今後、手術件数が増加した際に、手術室運営を維持することが困難になると予想された。そこで、手術室業務の効率化や人材確保および育成をすべく、業務改善チームを立ち上げ改善に向けて活動を開始した。

1.人材の確保
 部署の垣根を越えて、手術室経験を有する看護師を計画的に配置する応援体制を構築する。また、土日祝日のシフトや配置人数を調整し、平日配置人数の増員を検討する。

2.手術室準備のタスクシフト
 看護師が担っている準備業務を委託業者へ移管し、看護師がより看護業務に傾注できる環境を構築する。

3.看護師業務状況の可視化と手術台帳の分析
 業務状況と手術状況の両面で現状を把握し、さらなる改善に向けた検討を行う。

 本取り組みは、働く環境の整備をめざして今年度開始した活動である。セミナーでは、それぞれの活動についての詳細を紹介しつつ、試行錯誤の記録も含めた経過報告の場としたいと考えている。

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