10:00 〜 15:50
[KS_P11] 遺跡のモモ核から日本のモモのルーツにせまる
奈良県立青翔高等学校
受付番号:100057
分野:生物
我々は、奈良県の纏向遺跡(3世紀半ごろ)と名柄遺跡(5世紀後葉)から出土したモモ核を形態により分類した。この纏向遺跡のモモ核は卑弥呼の時代のものであり、名柄遺跡は葛城氏最後の盟主円大臣の館跡と言われている。長さ・幅・厚さを測定し、長さ/幅、長さ/厚さ、幅/厚さの比から分類した。その結果、纏向遺跡のモモ核は1種類、名柄遺跡のモモ核は2種類であることがわかった。纏向遺跡のモモ核と名柄遺跡のモモ核は1種類が同じであったため、およそ200年以上も同じモモが利用されていたと考えられる。名柄遺跡の他方のモモ核は5世紀中ごろから、須恵器と共に急に出土することから、朝鮮半島から持ち込まれたと考えられる。