[P-35] 透明骨格標本を用いた2種のカエルの大腿骨形成過程の比較
キーワード:新しい視点からの生物の観察!
浦和実業学園生物部では、透明骨格標本の作製を通して、動物の骨格形成過程の観察が可能なのではないかと考えた。そこで、卵の入手が容易である両生で確かめることにした。実験にあたっては、ヒキガエルとダルマガエルの幼生から子ガエルにいたるまでの段階ごとの標本を作製した。標本では、軟骨をアルシアンブルー、硬骨をアリザリンレッドで染色した。結果、後脚の形成で軟骨内骨化を鮮明に捉えることができた。軟骨内骨化には種内間における個体差は見受けられなかったものの、ダルマガエルの方が、ヒキガエルより圧倒的に硬骨化が早かった。筆者らは、この原因が天敵であるヘビから身を守るため進化した結果であると考察した。