サイエンスキャッスル2017

講演情報

関西大会

[WS3] 口頭発表 O-7~0-12

2017年12月23日(土) 11:40 〜 13:10 口頭発表会場 (3Fマリアンホール)

12:40 〜 12:55

[O-11] 氷中の気泡の空気温度が外気温より1~3℃高い原因

内橋 春香, 藤本 朱音, 松本 陽菜子, 芝本 悦希, 内藤 諒, 吉田 朱里, 釘本 蓮, 小林 すずみ, 西村 向遥, 深瀬 葵, 藤田 ちなつ (兵庫県立西脇高等学校 地学部(氷班))

キーワード:気泡、示差熱分析、状態変化のエネルギー

昨年までに筆者らは、氷に気泡として内包される空気の温度が、氷を取り巻く冷凍庫内の外気温度よりも1~3℃高いことを発見したが原因を明らかにするには至らなかった。本年度筆者らは、エタノールと純水とを同時に同じ条件で冷却する示差熱分析をおこない、水から氷になる状態の変化のために使われたエネルギーを測定する実験を繰り返した。

実験の結果、空気を多く包有する純水ほど、状態の変化に要するエネルギーは大きかった。空気を多く含むため、純水の占める体積が少ないにもかかわらず、状態変化のためのエネルギーが多く必要であることから、状態変化のエネルギーの一部が気泡内の空気に蓄積されて、気泡内の温度を1~3℃押し上げている可能性が考えられる。