サイエンスキャッスル2017

講演情報

九州大会

[SS4] 口頭発表 O-7~0-12

2017年12月17日(日) 11:40 〜 13:10 口頭発表会場 (体育館前方)

12:10 〜 12:25

[O-9] 伝統的修復部材「ガンゼキ」の科学的考察

小林 龍河, 今井 玲華, 川添 友理衣, 入江 真由, 佐藤 京音 (熊本県立宇土高等学校 ガンゼキ研究班)

キーワード:修復、セメント、水、マツ、接着、硬化、天然、石、文化財

「ガンゼキ」とは熊本県宇土市にある石管でできた日本最古の上水道「轟泉水道」の継ぎ目、そしてそれが破損した際の修復に使われる修復部材であり、言わば江戸時代のセメントである。材料はほとんどが赤土で他に貝灰、食塩そして松葉の煮汁で作る。水中でも固まると言う特異な性質を持ち、それには原料の一つである松葉の煮汁が関係していると考えて実験を行っている。生活用水を運ぶ水道管であること、そして江戸時代に作られたという文化財としての側面もあることから天然素材を用いねばならない。作り方はシンプルであるが、微妙な感覚で職人が作っている。誰にでもできるようレシピ化することが私たちの目標である。