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[P-101] 酸性雨の植物に対する被害
キーワード:酸性雨、クロロフィル、吸収スペクトル、蛍光スペクトル
酸性雨の被害が、ニュースなどであげられるほどの被害なのかを調査することを目的とし研究を行った。湖沼への影響を調べるため、オオカナダモをpH1.6, 2.6, 2.8, 3.2, 3.6, 4.6, 5.6, 7.0の硫酸水溶液中で5日間静置した。取り出して、真空乾燥をした後、磨り潰して粉状にし、ジメチルスルホキシドで抽出して、UV-visスペクトルと蛍光スペクトルを測定した。UV-visスペクトルより、pH3.2以下のpHではクロロフィルのピークが420nm付近に短波長シフトした。Cu2+を添加した蛍光スペクトルにおいて全てのpHで同様の蛍光の減衰が観測され、クロロフィル内のMg2+はほとんど脱離していないことが確認された。pH3.6以上では、被害は軽微であると考えられ、pH3.2以下で被害が大きくなり、pH2.8以下では甚大な被害が出てくることが推察される。