サイエンスキャッスル2017

講演情報

九州大会

[SS4] 口頭発表 O-7~0-12

2017年12月17日(日) 11:40 〜 13:10 口頭発表会場 (体育館前方)

12:40 〜 12:55

[O-11] 播種密度の発芽にもたらす植物ホルモンの影響

田中 泰土, 江村 真珠, 野田 ららな, 古賀 裕梨, 案西 真生, 枝國 結衣 (佐賀県立致遠館高等学校)

キーワード:植物、種子、発芽、播種密度、苗条成長、カイワレ大根、ミニトマト、植物ホルモン

昨年度本校2年生の課題研究において「カイワレ大根種子の発芽と苗条成長は播種密度に比例する」という実験観察結果を報告した。私たちはこの先輩方の成果に興味を持ち、カイワレ大根の発芽と苗条成長についての研究を引き継いだ。

より環境条件を一定化するために播種したガラスシャーレを25℃に保った定温器中で生育させたところ、意外にも上記の実験結果を再現することができなかったが、播種時期の違いや生育温度の違いによる原因も考えられ、現在その確認作業を行っているが結論は出ていない。一方、暗条件下による実験により、カイワレ大根の発芽と苗条成長に光刺激は不要であることが確認された。また、生育実験に使用した「使い古し」の脱脂綿を播種実験に使用すると著しい苗条成長促進が認められた。

以上の結果は発芽および苗条成長期において根から苗条の成長を促す何らかの化学物質、おそらくはある種の植物ホルモンが脱脂綿中に放出されているという興味深い事実が示唆され、今後の大きな研究課題となった。