[O-10] アカハライモリの卵割は卵黄により妨げられているのか
Keywords:アカハライモリ、発生、卵黄、卵割、2方向同時撮影、細胞周期
<概要>
「卵黄の存在は卵割に対する抵抗となる」という文献の記載を検証するために、2方向同時撮影による同調分裂の観察と動物半球と植物半球の細胞周期の測定を行った。胚を両方向から挟むように2方向から撮影したところ、植物半球の卵割も動物半球に続いて進行することを確認した。細胞周期の比較では、両半球の卵割速度に顕著な差が見られないことを確認した。これより、アカハライモリでは卵黄は卵割を妨げる要因ではないと考えた。
「卵黄の存在は卵割に対する抵抗となる」という文献の記載を検証するために、2方向同時撮影による同調分裂の観察と動物半球と植物半球の細胞周期の測定を行った。胚を両方向から挟むように2方向から撮影したところ、植物半球の卵割も動物半球に続いて進行することを確認した。細胞周期の比較では、両半球の卵割速度に顕著な差が見られないことを確認した。これより、アカハライモリでは卵黄は卵割を妨げる要因ではないと考えた。
<考察・展望>
2方向同時観察結果は、先行研究による「水平に並ぶ割球が同調して卵割し、動物極から植物極まで連続的に進行する」という説を支持している。また細胞周期測定実験より、両半球の卵割速度に顕著な差が見られないデータも見られたため、卵黄の存在が必ずしも卵割の妨げになってはいないと推測される。イモリは発生学の研究、再生医療の研究等で注目を集めているため、基礎的なデータを充実させることが欠かせないと考える。
2方向同時観察結果は、先行研究による「水平に並ぶ割球が同調して卵割し、動物極から植物極まで連続的に進行する」という説を支持している。また細胞周期測定実験より、両半球の卵割速度に顕著な差が見られないデータも見られたため、卵黄の存在が必ずしも卵割の妨げになってはいないと推測される。イモリは発生学の研究、再生医療の研究等で注目を集めているため、基礎的なデータを充実させることが欠かせないと考える。