[ES204] ポスター発表 奇数

[P-115] ウミウシDNAの効率的な抽出法に関する研究

^○加藤正響 (早稲田大学高等学院 3年)

Keywords:ウミウシ、DNA抽出法

＜概要＞
ウミウシは飼育しづらい、細胞が壊しにくい等の問題があり、その研究は殆ど進んでいないのが現状である。そして、それに伴い、その生態の多くは明らかになっていない。そこで、より効率の良いウミウシのDNA抽出法をまとめ、ウミウシの研究の質を向上させることを目的として本研究を行った。研究を通して、DNAを抽出する過程で、シリンジを用いた細胞破砕法やSDSを用いた溶出方法を用いることで、より多くのDNAを抽出できることがわかった。これは、シリンジやSDSを用いたことで、細胞膜を物理的、化学的に破壊できたからだと考えられる。本研究により、両者を組み合わせてDNAを回収すると最も多量にDNAが回収できることも明らかとなった。本研究は、ウミウシ以外の細胞が壊しにくい生物に対しても応用できると考えられる。

＜考察・展望＞
今回の結果からは、ウミウシのDNAの抽出をする際には、SDSやシリンジを用いることで、より効率よく抽出できることがわかった。特に、SDSを用いるよりも、シリンジで物理的に組織を破壊することの方が効果的であると考えられる。今後の展望としては、本研究でわかった効率的なDNA抽出法を用いることで、より円滑にウミウシの研究を行うことができるようになることを期待できる。また、ウミウシ以外の生物のDNA抽出に対しても、この研究結果を応用できると考えられる。