[P-90] 塩による環境被害
Keywords:塩害、オオカナダモ、イオン
<概要>
塩害とは塩分が原因で起こる公害である。2011年に起こった東日本大震災の津波により注目度が高まり、研究内容とした。主に植物被害を研究し、オオカナダモを使用した。濃度の異なる食塩水にオオカナダモを加え1週間光の下で静置した。上記の試料を顕微鏡観察、UV-visスペクトル測定、蛍光スペクトル測定の3種類を行った。結果として植物は塩の影響を受けて、クロロフィルの会合の解消とMg2+の脱離が複合的に起こり、生長不良や枯死などの被害を受けることがわかった。
塩害とは塩分が原因で起こる公害である。2011年に起こった東日本大震災の津波により注目度が高まり、研究内容とした。主に植物被害を研究し、オオカナダモを使用した。濃度の異なる食塩水にオオカナダモを加え1週間光の下で静置した。上記の試料を顕微鏡観察、UV-visスペクトル測定、蛍光スペクトル測定の3種類を行った。結果として植物は塩の影響を受けて、クロロフィルの会合の解消とMg2+の脱離が複合的に起こり、生長不良や枯死などの被害を受けることがわかった。
<考察・展望>
発芽実験では塩を添加した系での発芽が見られなかったため何らかの影響を受けていると考えられる。顕微鏡観察では緑色の部分の減少と変色が確認できたことから、塩がオオカナダモ内の葉緑体に何らかの影響を与えているのではないかと考えられる。UV-vis測定ではクロロフィル自体の変化が主な原因だと考え、クロロフィルの変化の原因は会合の解消やクロロフィル内に存在するMgの脱離によるものだと考えた。蛍光スペクトル測定ではMgの脱離だけでなく、クロロフィルのタンパク質の会合解消も複合的に起こり、観測されたものと考えられる。
発芽実験では塩を添加した系での発芽が見られなかったため何らかの影響を受けていると考えられる。顕微鏡観察では緑色の部分の減少と変色が確認できたことから、塩がオオカナダモ内の葉緑体に何らかの影響を与えているのではないかと考えられる。UV-vis測定ではクロロフィル自体の変化が主な原因だと考え、クロロフィルの変化の原因は会合の解消やクロロフィル内に存在するMgの脱離によるものだと考えた。蛍光スペクトル測定ではMgの脱離だけでなく、クロロフィルのタンパク質の会合解消も複合的に起こり、観測されたものと考えられる。