SCIENCE CASTLE2018

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関東大会 » 口頭発表②

[ES201] 口頭発表 O-7〜O-12

Mon. Dec 24, 2018 10:00 AM - 11:30 AM 口頭発表会場 (1F 講堂)

[O-10] 発光バクテリアの光の強度に関する研究

月本将太郎 (早稲田大学高等学院 2年)

Keywords:発光、バクテリア、イカ

<概要>
発光バクテリアは地表から海底まで広く分布しており、その大半は海に生息している。また、スーパー等で売られている新鮮なスルメイカからも発光バクテリアを採取することが可能であり、自然発光を観察する身近な実験材料として適している。しかしながら、その発光の仕方やその詳細に関して不明な点が多い。そこで、本研究では、スルメイカから発光バクテリアを採取し、培養及び観察を重ねることでその発光様式を調べることを目的として設定し、研究を行っている。本研究の結果、採取した発光バクテリアの培養に成功し、その観察を経て発光バクテリアに2種類の発光パターン(High・Low)があることを発見した。この2種類の違いが何に起因するのかを形態学的にまた遺伝学的に現在調べており、その進捗状況も踏まえ、今回発表したい。
<考察・展望>
【考察】個々のバクテリアの形態に明確な差異は認められなかった。しかし、個体数には差異があり、Hの方が多かった。

そして、H型及びL型の相同性は約 100%であるということと、各々のサンプルが Photobacterium iliopiscarium 或いは P. kishitanii であることより、H型及びL型の個体は同種であり、コロニーの発光強度の差異は個体数の差が大きく影響していると考えられ、もしくは、遺伝的に個体によって発光強度が異なると考えられる。以上により、光力の差異は、種による差異であることが認められなかった。

【展望】発光バクテリアの光る条件を調べ、HとLとの違いを培地の成分などの視点から探す。また、純度を高めた発光バクテリアを使用し、SEMを用いて観察比較をしたり、遺伝子工学的手法を更に用いて発光に関わる遺伝子における変異の有無の確認を行う。結果によっては、種類の異なるイカを使用して比較実験を行う。