サイエンスキャッスル2018

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[SS107] ポスター発表 偶数

2018年12月16日(日) 15:15 〜 15:55 ポスターエリア (2F 第一研修室、3F第二研修室・調理実習室)

[P-18] 環境に応じたコサギの多様な漁法と採食効率

卜部友伸, 内田周作, 日野耀介, 春日千風, 中村芙布花, 塚本樹, 山形美薫, 勇俊輔 (真和高等学校 生物部 1年)

キーワード:コサギ、採食行動、採食効率、採食エリア、なわばり、足ゆすり、江津湖

<概要>
コサギが多様な漁をする(濱尾 2005)ことに興味を持ち、2018年5月25日~8月5日まで調査を行った(継続予定)。(1)多様な漁法の特徴(2)漁法ごとの採食効率(3)採食場所での行動範囲の3点について調べたところ、9月30日現在、次のことが、わかった。(1)待ち伏せ法と歩行法を行い、足ゆすりも併用する。波紋漁法も行う。(2)漁法ごとの採食効率には差があり、環境による漁法の使い分けがある。(3) 採食場所では排他性があり、強い個体が弱い個体が追い出している。
<考察・展望>
水前寺のり発祥地の動画分析で、待ち伏せ型の方が歩行型より効率的という結果が出た。ジャブジャブ池などの別の場所では、水前寺のり発祥地では見られない追跡型(走って魚を追いかける)の漁が見られており、今後分析を進める予定である。「足ゆすり」は水前寺のり発祥地で多く見られた。ここは藻が多く魚が隠れる場所が多いため、餌を誘引する「足ゆすり」が効果的だと思われる。しかし、9月末現在までの分析結果では、「足ゆすり」は、待ち伏せ型の際に有効で、歩行型はそうではない(図1)。今後は、環境に応じた各漁法の頻度および採食効率、採食なわばりについても詳しく分析していきたい。