SCIENCE CASTLE2018

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東北大会 » ポスター発表・奇数

[NS108] ポスター発表 奇数

Sun. Dec 16, 2018 2:30 PM - 3:00 PM ポスター発表会場2 (2F レセプションホールⅠ・Ⅱ)

[P-27] 会津メダカから見る遺伝的攪乱の研究3

松木大知, 小野寺孝久 (福島県立葵高等学校)

Keywords:メダカ、遺伝的攪乱、PCR-RFLP

<概要>
キタノメダカ(Oryzias sakaizumii)は日本在来の淡水魚であり、絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。さらに近年は,人為的な要因による遺伝的攪乱の進行が新たな問題となっている。我々は,野生メダカが地域ごとに遺伝的な差異を持つことから,福島県会津地域に生息する野生メダカ(以後「会津メダカ」)に焦点を当て,「会津メダカは外来メダカとの交雑により遺伝的攪乱が進行している」と仮説を立てその検証をおこなった。PCR-RFLP解析法に基づく系統分類法により検証をおこなった。その結果から我々は会津メダカは他地域メダカによる遺伝的攪乱が進行している可能性が高いと結論づけた。
<考察・展望>
分析結果より,数か所で会津メダカの生息が確認できた。また,他地域メダカの流入と交雑種の存在が明らかになり,攪乱の進行が示唆された。) 会津坂下町の会津メダカは、同じ阿賀川の上流である神指町に外来種が生息していることから,今後攪乱の可能性が危惧される。同様に,会津若松市1,2,3の調査区においても,阿賀川の支流であることから,両者の下流域に生息する柳原町の交雑種による攪乱が懸念される。