プラスチック成形加工学会第34回年次大会

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[29] Buss Japan Ltd.

Buss Japan Ltd.

◆会社紹介
 スイスに本社を持つブッス社は、単軸往復動連続混練押出機(ブッス・ニーダー)という非常にユニークな混練装置を70年以上前より導入し、日本国内においても塩ビや熱硬化性樹脂を始め様々なアプリケーションにて長年活用されてきた。その多くがフィラーの高充填、緻密な温度コントロール、非常に楽なクリーニングという特徴から、現在も多くのコンパウンダーでハイグレード製品の混練装置として活用されている。
 
◆製品紹介
 
 ブッス社の単軸往復動連続混練機は、単軸でありながら一般的な単軸押出機とは違いスクリューが単純な回転運動だけではなく、一回転する間に軸方向に一往復する動作を繰り返すという非常にユニークな機構を持っている。スクリューには複数の切り欠きがあるため複数枚の混練フライト(羽根)が軸上に構成され、それに合わせた数の混練用のピンがバレル内面に固定されている。その回転する混練フライトと固定された混練ピンの間に材料が入り込むことで、せん断が発生し材料が溶融混練を始める。径方向と軸方向の混合効果の組合せにより効率よい分配混合が行われ、混練部の最終部分では均質的な分散・分配を確実に行うことができる。

 この混練フライトと混練ピンの間には常にギャップがあるが、このギャップは一般的な二軸押出機のスクリュー間ギャップに比べて非常に大きく設計されている。これによりせん断速度は非常に低く抑えられ『優しく』せん断を掛けることができるようになっている。一般的に二軸押出機のせん断は非常に強く、凝集した材料を破壊するのには適しているが、逆に局所的な発熱が起きやすくまた材料を傷めやすいという特徴もある。この点、ブッス・ニーダーにおいては、1回あたりのせん断は弱いものの、数多くのせん断を掛けることでせん断速度の低さをカバーし、材料を傷めないで混練が可能となっている。また、せん断の回数はスクリューの回転速度に比例するので、混練中に回転速度をコントロールすることで、最適なせん断数つまり混練度を調整することができる。





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