サービス学会 第9回国内大会

大会実行委員長から

サービス学会第9回国内大会
With/Afterコロナ社会を支えるサービス学

 コロナ社会が始まり、2年目を迎えました。様々な活動を急停止し怯えながら収束の朗報を待つだけの期間は過ぎ去り、現在は、たとえ緊急事態宣言下であっても、それぞれの環境でできることを探し出し行動する方向へと進んでいます。こうした経緯において、ウィルスを防ぎきれない人間の非力を目の当たりにすると同時に、コロナ社会以前には感じることが無かった、どのような状況にあっても克服し前進しようとする生命力が人間にあるということが、あらためて明確に認識されつつあるのではないでしょうか。
 このWith/Afterコロナ社会を克服するための主な道具の一つが、まさに「サービス学」です。これまでサービス学が探求と整理を続けてきた、無形の価値を創造し届けるための知識、手段、思考、実践は、With/Afterコロナ社会での非接触、オンライン、自宅勤務などの制約の軽減や転化にも必ず役立つでしょう。
 一方で、サービス学自体も、With/Afterコロナ社会に応じるために一層の進化が求められています。急務である、医療・教育産業の変革、デジタルトランスフォーメーション(DX)の促進、規制・制度の改革などに対し、具体的に貢献するためのサービス学の強化が急がれます。
 そこで、サービス学会第9回国内大会の目的として「With/Afterコロナ社会を支えるサービス学」を掲げました。さらに、本国内大会直前のオープンセミナーとして「デジタルトランスフォーメーションのデザイン」も企画いたしました。これらの発表や議論の場は、With/Afterコロナ社会での新たなコミュニケーションの機会を生み、その先へと派生していくことが期待されます。本大会に参加される皆様と共に、社会とサービス学を大きく進化させることを心から願っております。
 本研究会は1年前から多くの協力者達による尽力の下、無形の価値を創造し届けるための様々な工夫を凝らして参りました。是非とも多くの皆様と価値を共有させていただきたく、皆様のご参加を心よりお待ちしております。
 
                    大会実行委員長 平田貞代