実行委員長挨拶
2023年度 社会医療法人親仁会
学術・運動交流集会の開催にあたって

学術・運動交流集会
実行委員長 矢野 香織
みさき病院 院長
2023年度社会医療法人親仁会 学術・運動交流集会に先立ってご挨拶申し上げます。
今年のメインテーマは、①平和と人権、いのち優先の社会へ向かう構えを確立するため、各事業所での取り組みを共有し、互いに支え合い励まし合おう②いのちとケアが大切にされる社会の実現をめざすため、私たちにできることを考えようです。
コロナ禍の中で両病院・施設のクラスターを経験したことをはじめ、それぞれの事業所で感染への対応に終始した3年間でした。ワクチン接種の広まりや治療薬のおかげもあって、コロナ感染症自体は怖い病気ではなくなってきたものの、依然として感染力は強く、この文章を書いている7月の段階ではまさに第9波への対応を余儀なくされているところです。そんな中でも、5類感染症へ引き下げられたことによって、人流の制限はなく、感染状況も正確には公表されず、感染対策や治療は公費の助けもなく自己責任という状態です。
そのような中で、「戦争法」といわれる安保三文書を国会の議論も経ずに閣議決定だけで変更したり、米国の言いなりになって防衛費増額を決定したりと、はたしてこの国は民主国家・独立国家なのか、疑問に思うことばかりです。実際に戦争になってしまえば言論も自由にならなくなることが懸念されます。今まさにしっかりと運動を行い、戦争に反対をしていかないと取り返しのつかないことになってしまいます。
今回の記念講演には弁護士の山崎あづさ先生をお迎えして「変える変えないの前に!ちゃんと知ろう、憲法のこと」というテーマでお話ししていただきます。憲法が私たちの生活にどのようにかかわっているかを知る良い機会です。以前県連の企画で講演をお聞きすることがあり、私の子どもも一緒に聞いていたのですが、子どもにもわかりやすいと好評でした。今回のお話も大変楽しみです。
今回の学術・運動交流集会は、前回に引き続きウェブ開催となります。分散会も前回同様アーカイブ配信です。「自分の都合の良い時間に聞くことができた」「現地開催の時は時間がかぶって聞けなかった発表も聞くことができた」とおおむね好評いただきました。各発表にはコメント機能もありますので、是非アカウント作成を行って、活発なご意見をよろしくお願いします。
最後に、本学術・運動交流集会の開催にご尽力頂きました職員を始め地域の皆様に深く感謝いたします。ありがとうございました。