[A-2] 情報理論

[A-2-8] Construction of Lee Distance Error-Correcting Codes on Certain Real Quadratic Number Field

^○兼子駿, 松井一 (豊田工大)

この講演は本会「学術奨励賞受賞候補者」の資格対象です。

Keywords:誤り訂正符号、符号理論、Symbol Error Rate、信号点配置、AWGN、2次数体

誤り訂正符号で通常用いられるHamming距離と比べ，Lee距離はEuclid距離に近いためLee距離を用いた場合に性能向上が期待できる．本研究では，先行研究で行われている虚2次数体におけるLee距離誤り訂正符号の構成方法を元に，実2次数体におけるLee距離誤り訂正符号の構成を行い，実数体の誤り訂正符号へ一般化する．次に，構成した誤り訂正符号をAWGN通信路において用いた場合に，SNR（Signal-to-Noise Ratio）に対するSER（Symbol Error Rate）の関係を調べる実験を行う．この実験結果により，Lee距離誤り訂正符号を用いることでSERが改善され，特に，Lee重みが4以下の誤りを訂正できる符号について，符号化を行わない場合と比較して，SER=0.0001で符号化利得約5 dBが得られることが分かった．