[C-8] 超伝導エレクトロニクス

[C-8-1] NbN-based Single-Flux-Quantum Quad Output Splitter Circuit with Switches to Control Multiple Qubits

^○上田伴春¹, 宮嶋茂之², 寺井弘高², Duong Pham¹, 田中雅光¹, 山下太郎³, 西村治道¹, 藤巻朗¹ (1.名大, 2.NICT, 3.東北大)

この講演は本会「学術奨励賞受賞候補者」の資格対象です。

Keywords:単一磁束量子回路、窒化ニオブ、量子ビット、分岐回路、Simultaneous Quantum Messages Protocols

我々が実現を目指すNbNベース多量子ビットと単一磁束量子(SFQ)回路をモノリシック実装した量子計算回路では、個々の量子のゲート操作のために、最大6GHzのSFQパルスを各量子ビットに選択的に伝送する必要がある。今回我々は、消費電力を抑えつつ、1つのSFQパルスを4つに複製し、外部からのDC電流によって、複製されたSFQパルスの出力を選択的に制御できる分岐回路を設計し、試作と評価を行った。結果として、低速試験においてSFQパルスの複製及び通過可否の制御ができていること、回路の発熱が希釈冷凍機の冷却能力に対して十分小さいことが確認できた。ただし、回路の誤動作が生じることがあったため、要因について現在調査を進めている。今後は、実際に量子ビットの操作に用いる6GHzのSFQパルスを伝送可能かについて確認を進めていく。