セッション概要
基調講演1
9月15日(木)9:20~10:00 小柴ホール
「IAEA contribution to radiochemistry for the production of radiopharmaceuticals for clinical use」
座長:鷲山 幸信(福島県立医科大学)
演者:Amirreza Jalilian(IAEA)
基調講演2
9月16日(金)9:00~9:40 小柴ホール
「放射光X線分析から見たアクチノイド化学」
座長:高橋 嘉夫(東京大学)
演者:矢板 毅(JAEA)
基調講演3
9月17日(土)9:00~9:40 小柴ホール
「リュウグウ試料のミュオン特性X線分析」
座長:久保 謙哉(ICU)
演者:大澤 崇人(JAEA)
パネルディスカッション
9月16日(金)14:10~15:30 伊藤謝恩ホール
「放射化学の将来像と若手へのメッセージ」
パネリスト:高橋 嘉夫、中西 友子、篠原 厚、三浦 勉、鷲山 幸信、佐藤 志彦、秋光 信佳
受賞講演
日本放射化学会奨励賞受賞講演
9月16日(金)15:30~16:30 伊藤謝恩ホール
庭瀬 暁隆(KEK)「精密質量と崩壊事象の相関測定法の開拓による超重元素の直接質量測定」
徳永 紘平(JAEA)「バライト共沈法の環境放射化学・地球化学的な応用
に関する研究」
小荒井 一真(東北大/JAEA)「硬組織を指標とした福島第一原発事故後の野生動物への90Srと137Csの取り込みの研究」
特別セッション
*本討論会で集中的に議論したい分野をハイライトしたセッションです。一般講演も受け付けておりますので、積極的にご投稿下さい。よろしくお願い致します。
(1) 福島第一原発事故関連研究の最前線
*本討論会で集中的に議論したい分野をハイライトしたセッションです。一般講演も受け付けておりますので、積極的にご投稿下さい。よろしくお願い致します。
- コンビーナー:田上恵子(QST)、長尾誠也(金沢大)
橋本昌司(森林総研): 森林生態系における放射性セシウムの動態:これまでの動き、これからの動き
山口紀子(農環技研): 草地土壌における放射性セシウム蓄積への有機物の役割
高田兵衛(福島大): 東日本太平洋側の河川ー沿岸域での溶存態/粒子態セシウム137の動態
熊本雄一郎(JAMSTEC): 海洋循環トレーサとしての福島第一原子力発電所事故起源の放射性セシウム
公募概要:東電福島第一原発事故から10年以上経過し、残された課題への対応と、新たな課題へのチャレンジが続いている。本セッションでは、原発事故由来の放出核種の挙動解明に向けた最新の情報を共有することを目的に、放射化学や環境放射能学に加え、分析化学、生物地球科学、農林水産学等の様々な関連分野における発表を広く募集する。
(2)核医学の礎を担う放射化学の新展開
- コンビーナー:鷲山幸信(福島医大)
上原知也(千葉大院薬):アスタチン標識化合物の設計と応用
高野祥子(横市大):ルテチウム-177を用いた核医学治療薬~病院臨床の実際と日本放射化学会に寄せる期待~
吉井幸恵(QST):Cu-64創薬最前線
公募概要:本セッションは、核医学・放射性医薬品学等の一般講演と3名の招待講演から構成される注目分野と位置づけられる。核医学は放射性核種を標識した薬剤を人体内に投与し、体内での代謝過程を利用し取り込まれた組織を、γ線や対消滅放射線で代謝画像として描画すると共に、β-線やα線のエネルギー付与による治療も行なう実践的学問である。医学に応用できる放射性核種および関連化学を対象とする研究発表を広く募集する。
(3)放射化学と地球化学の接点
- コンビーナー:高橋嘉夫(東大)
横山哲也(東工大): 元素の起源と宇宙地球化学
佐野有司(高知大): 冥王代ジルコンのタングステン同位体異常
日高洋(名大): 発見から50年: オクロ天然原子炉は何をもたらしたか?
小林憲正(横国大) 量子ビーム照射によるアミノ酸およびそのエナンチオ過剰の創成と生命の起源
平田岳史(東大)高速多点レーザー質量分析計による超高感度同位体分析の最前線
公募概要:放射化学と宇宙地球化学は、(i) 元素合成、(ii) 年代測定、(iii) 同位体比の変動、(iv) 放射性核種の環境挙動、(v) 長寿命核種のトレーサー利用、(vi) 消滅核種による年代測定やトレーサー利用など、幅広い研究領域を共有しており、宇宙地球化学の基盤に放射化学があるといっても過言ではない。本研究では、これら放射化学と宇宙地球化学が共通の対象とするあらゆる研究発表を募集する。
(4)考古学・文化財・人類学への展開: 文理融合領域へのチャレンジ(
- コンビーナー:藥袋佳孝(武蔵大)、坂本稔(歴博)
田中真奈子(昭和女子大): PGAによる鉄鋼文化財の非破壊分析
齋藤努(歴博): 鉛同位体比からみた文化財
久保謙哉(ICU): 負ミュオンによる非破壊3次元多元素同時分析
阿部善也(東京電機大学): 放射光X線を用いて古代ガラスの製法に迫る~銅赤ガラスを事例に~
公募概要:文化財研究などの文理融合領域への展開は学術振興の底流の一つである。放射化学・核化学分野では、C-14法・熱ルミネセンス法などの絶対年代測定法の開発と応用、鉛同位体法による遺物の産地推定、放射化分析やPIXEによる真贋鑑定、メスバウアー分光法などの非破壊法の活用など、放射線や放射能の性質を駆使しての先端研究が展開されて来た。SOR光利用や中間子科学などの新展開も含めて、広く発表を公募し、今後の発展の起点とする。
基盤セッション
- コンビーナー:羽場宏光(理研)
福田光宏(阪大): 阪大RCNPにおけるRI大量製造のための加速器施設のアップグレード
公募概要:核化学は、「原子核の壊変や原子核反応が伴った化学研究分野」です。核化学セッションでは、新元素・新同位体の探索、放射性元素(特に重・超重元素)の化学、原子核構造、原子核壊変、原子核反応、原子核分裂等の研究発表を募集する。
(B)原子核プローブ
- コンビーナー:久保謙哉(ICU)
島添健次(東大): 光子時空間相関を用いたイメージング・計測手法の開拓
鍵裕之(東大): 高圧下中性子回折実験から地球深部の水素を探る
公募概要:放射性の原子核や放射線と物質の総合作用を通じて物質の性質や変化を研究する分野です.原子核からの放射線が反映する原子価や原子核周りの磁場や電場,それらの揺らぎなどを明らかにします.メスバウアー分光法,γ線摂動角相関法,陽電子消滅法,ミュオンスピン分光法,原子核共鳴散乱法を用いた機能性材料や,エネルギー材料,磁性体,半導体,高分子,ソフトマテリアル,生体材料などへの応用研究が含まれます.また原子核ビームの利用や物質研究を指向した新しい放射線の検出法のの研究発表を募集します.
(C)環境放射能
- コンビーナー:小池裕也(明治大)
笹公和(筑波大): 加速器質量分析法における環境中の難測定核種の検出技術に関する進展
鄭建(QST): 人工放射性核種のICP-MS分析に関する話題
公募概要:環境中の放射性核種の動態解明やそのための手法開発に関わるあらゆる研究を公募する。この動態解明に は、濃度分析、同位体比分析、化学種分析などが必須であり、特に超微量元素を扱うという意味で、この分野は関連する地球化学や環境化学よりさらに高度な研究を展開しているともいえる。また、放射性核種の動態解明は、放射性廃棄物の地層処分や廃炉など人類の安全安心に関わるだけでなく、環境中の放射性核種のトレーサー利用の確立は幅広い分野に波及効果を持つ。さらにその動態解明に必須な化学素過程の解明には、放射性核種の物理化学的な性質の解明が必須であり、周期表のフロンティアに存在するこれら元素の無機化学をリードする分野であるともいえる。
(D)放射性核種の分析化学・放射化分析・核鑑識
- コンビーナー:三浦勉(AIST)、宮本ユタカ(JAEA)
浅井志保(産総研): レーザーアブレーションICP-MSによる難測定核種の迅速分析
保高徹生(産総研): 原子力災害対応における水中の低濃度の放射性セシウム迅速測定法の開発および標準化
高貝慶隆(福島大): Sr-90の質量分析のフロンティア ~微小・微量・イメージング~
公募概要:放射性核種の分布や存在量を正しく把握し、評価するために精確な分析法が必要である。本セッションでは、放射性核種の分離、予備濃縮、高感度測定法、簡易測定法、標準物質、中性子放射化分析、荷電粒子放射化分析、即発γ線分析法に加え、出所起源や原子力活動を推定するために元素組成や精製時期、同位体組成などの精密な分析技術が要求される核鑑識に関連する研究発表を募集する。
(E)教育関連
- コンビーナー:篠原厚(大阪青山大)
鳥居寛之(東大院理): 放射線教育の拡がりと課題、そしてSNS時代のリスクコミュニケーション
鎌田正裕(東京学芸大): 学校で求められる放射線教育: 安価で安全な放射化学実験法
桧垣正吾(東大RIセンター): 東京大学での放射線教育に関するe-learningの現状とこれから
髙橋賢臣(阪大安管)・学生(阪大): 浜通り地域環境放射線研修会〜放射線を中心に据えた総合教育〜
鈴木達也(長岡科技大):高専から大学院までの原子力・放射線教育体制構築事業の紹介
佐野千絵(東文研):博物館関係者を対象としての放射能汚染対策マニュアルの作成と情報の国際発信の試み
公募概要:広く学校教育や大学教育課程における放射能や放射線教育に関する研究やプログラム開発、教材開発、実績実例報告など、また、放射能・放射線に関する教育人材や研究人材育成、一般市民等を対象としたアウトリーチ活動や社会教育、そのためのプログラム開発などの研究成果や報告を、広く学会内外から募集します。
(F)原子力化学・アクチノイド化学
- コンビーナー:桐島陽(東北大)
平井 睦(東京電力): 福島第一原子力発電所で採取した試料の分析の現状と課題
阿部穣里(広島大): アクチノイド化合物のための相対論的電子相関プログラムの開発
蓬田匠(JAEA): 福島第一原子力発電所2号機トーラス室滞留水のα核種を含有する微粒子の分析
公募概要:本セッションでは核燃料の製造や再処理、放射性廃棄物の処理・処分、さらには福島第一原発廃止措置関連といった原子力に係わる放射化学研究の発表を募集する。また、原子力の化学分野を支える重要な基盤学問であるアクチノイドの化学も対象とし、基礎から応用研究についての発表を広く募集する。
(G)生物関連放射化学
- コンビーナー:大貫敏彦(JAEA)
公募概要:環境中の元素の循環には生物が深くかかわっている。生物の元素循環への関与及び機構を解明するため、微生物細胞レベルから森林など生態圏まで、様々なレベルの研究が進められている。放射性核種を対象とした研究及びトレーサーとして用いた研究は、研究進展の中核をなすものである。本セッションでは、環境での実測に基づく研究から室内実験により得られた研究成果の発表を期待する。
(H)炉材料・照射効果
- コンビーナー:大矢恭久(静岡大)
小林真(NIFS): タングステン中の水素同位体移行挙動に対する照射効果
外山健(東北大): 鉄中の溶質原子の拡散・析出に対する照射効果
大野直子(横国大): 酸化物分散強化(ODS)合金の照射効果
公募概要:炉材料・照射効果のセッションでは原子力材料における放射線照射や核壊変による材料特性の変化や放射性物質の挙動について放射化学の視点から議論する。そのため、材料の特性・その放射線照射効果や材料と放射性物質との相互作用について基礎から応用にわたる幅広い研究について研究発表を募集する。
(I)検出器・計測・イメージング
- コンビーナー:高橋嘉夫(東大)
高橋浩之(東大): 二光子ガンマ線イメージングの新たな展開に向けて
公募概要:検出器は、放射化学研究において、放射線を計測する検出器は不可欠なものであり、しばしば検出器の開発が放射化学の新分野を切り拓く。また放射線の検出には、放射線と物質との間の様々な相互作用が利用されるので、その相互作用の解明も重要になる。また応用分野の開拓も、検出器の発展には必須である。このように検出器・計測は、放射化学の基礎から応用まで幅広く関連する分野であり、本セッションで関連研究を広く公募したい。また特に応用範囲が広いイメージング技術についても、本セッションで扱う。
(J)その他(境界分野への放射化学の新展開など)
- コンビーナー:北澤孝史(東邦大)
速水真也(熊本大): 錯体化学会と放射化学との関わりについて
平山直紀(東邦大): 日本イオン交換学会、日本溶媒抽出学会と放射化学の関わりについて
齊藤敬(尚絅学院大学): 温泉科学と放射化学とのかかわり
公募概要:上記カテゴリーに含まれないあらゆる研究発表をこちらで募集いたします。
ポスターセッション
・発表募集は、口頭発表と同じ分野で行います。
・ポスターサイズは、914 mm(横)×1292 mm(縦)以内です。
・ポスター発表用に、フラッシュトークを行います。前日までに
ファイル転送システムからアップロードして下さい。詳細は
「発表者マニュアル・発表用ファイルアップロード」をご参照
下さい。