第25回画像センシングシンポジウム

特別講演

SSII2019 特別講演 は [6月 13日 (木)] 画像センシング技術の応用分野の大きな柱のひとつであるロボットに関連して東北大学の田所諭先生に、ご自身がプログラム・マネージャーとして研究プログラムを推進・統括された革新的研究開発推進プログラム「ImPACT タフ・ロボティクス・チャレンジ」について、[6月 14日 (金)] 高速画像処理分野の造詣が深いばかりでなく、産学連携の知識やご経験の豊富な東京大学の石川正俊先生に「高速画像処理の未来:産学連携で加速する新展開」についてご講演をいただきます。どうぞお楽しみに!​


特別講演1
ImPACT タフ・ロボティクス・チャレンジ​
6月 13日 (木)

講師:​田所 諭 氏(東北大学 教授)

略歴1984年 東京大学工学系大学院修士課程修了。博士(工学)。1993年 神戸大学助教授、2002年〜 国際レスキューシステム研究機構会長、2005年〜 東北大学教授、2014年 副研究科長、2014〜2018年 ImPACT タフ・ロボティクス・チャレンジプログラムマネージャー、2015年〜 東北大学リサーチプロフェッサー。2016〜2017年 IEEE Robotics and Automation Society President。災害ロボティクスの研究に従事。

 

概要:内閣府 ImPACT-TRC プロジェクトでは、災害空間におけるロボットの有効性を高めるために、タフなロボット技術を開発することを目的として、2014〜2018年の計画で62の研究グループが協力しながら研究開発を進めてきた。4年の研究期間を経て、救助犬の行動ややる気を遠隔モニタリングするサイバー救助犬、浮上して瓦礫内を捜索できる索状ロボット、ダクトや垂直はしごなどを移動できる索状ロボット、悪天候下でもロバストに飛行できる飛行ロボット、重作業と精密作業の両方を実施できる建設ロボット、重量物を無通電で把持できるロボットハンド、垂直はしごや瓦礫上を移動できる脚ロボット、など、世界初、世界一の成果が数多く得られている。成果は年に2回開催するフィールド評価会で公開デモンストレーションし、技術的・社会的・産業的イノベーションにつなげようとしている。本講演では、プロジェクトの主立った成果を紹介する。

 


特別講演2
高速画像処理の未来:産学連携で加速する新展開
6月 14日 (金)​

講師:​石川 正俊 氏(東京大学 教授)

略歴1979年 東京大学大学院工学系研究科計数工学専門課程修士修了。通商産業省工業技術院製品科学研究所を経て、1989年 東京大学工学部計数工学科助教授。現在、同大学情報理工学系研究科研究科長、創造情報学専攻教授。この間、2002年より2006年まで、東京大学総長特任補佐、副学長、理事・副学長を歴任。超並列・超高速ビジョン、センサフュージョン、超高速ロボット、ヒューマンインターフェイス等の研究に従事。

 

概要:1,000fps で撮像と画像処理を実現する VLSI が開発され、SDK 等の開発環境も商品化されている。加えて、新しい応用システムが様々な形で展開されている。ロボットのビジュアルフィードバックでは、ダイナミクス補償、アクティブアシスタンス等の新しい制御方法が開発され、各種高速ロボットが実現されている。また、高速3次元形状計測と 1,000fps の高速プロジェクターの開発によって人間に違和感のないインターフェイス、特にダイナミックプロジェクションマッピング等も開発されている。事業化の進展や次世代のAIへの応用展開等も含めて解説する。