第29回画像センシングシンポジウム

表彰

表彰式において、オーディエンス賞、高木賞およびSSII2022学術賞の表彰が行われました。

 インタラクティブセッション・オーディエンス賞

[IS1-13] 限られた合成画像を用いたVision Transformerの事前学習

中村 凌1,2、片岡 裕雄1、高島 空良3、MARTINEZ-NORIEGA Edgar Josafat3、横田 理央3、井上 中順3
(1. 産業技術総合研究所、2. 福岡大学、3. 東京工業大学)

[IS1-14] Visual Atoms: 正弦波の輪郭表現によるVision Transformerの事前学習

速水 亮1、高島 空良1,2、井上 中順1,2、片岡 裕雄1、横田 理央1,2
(1. 産業技術総合研究所、2. 東京工業大学)

[IS2-07] 深度推定を利用したセマンティックセグメンテーションにおける不確実性推定

竹中 悠1、森 巧磨2、饗庭 大2、名取 洋一2、西宮 憲治2、青木 義満1
(1. 慶應義塾大学、2. 本田技術研究所)

[IS3-30] 少量の実画像による物体検出器の多段階学習

小林 周1、松本 知浩1、岩田 健司2、杉本 喜一1
(1. 三菱重工業、2. 産業技術総合研究所)


 2023年度 画像センシング技術研究会 高木賞

SSII2023表彰式にて、2023年度 画像センシング技術研究会 高木賞の表彰式を行いました(画像センシング技術研究会 高木賞のページ)。

駅伝の中継映像解析システムによる番組制作の効率化

山地 雄土1、柴田 智行1、小林 大祐1、篠田 貴之2、鈴木 寿晃2、佐藤 誠2
(1. 東芝、2. 日本テレビ放送網株式会社)


 第28回 画像センシングシンポジウム(SSII2022)学術賞

SSII2023表彰式にて,SSII2022学術賞の表彰を行いました(画像センシング技術研究会:SSIIの沿革ページ)。
 

【最優秀学術賞】

動的シーングラフ生成における物体と関係性の同時検出

長崎 好輝1 2、川野 恭史1 2、山本 晋太郎2、Qiu Yue2、原 健翔2、青木 義満1、片岡 裕雄2

(1. 慶應義塾大学、2. 産業技術総合研究所)

選定理由: 包括的かつ一覧性の高い動画内容理解を実現する動的シーングラフ生成の問題に対して、従来法よりも数倍高い精度と処理効率を両立した極めて有効性の高い方法を提案している。従来直列に処理されてきた物体検出と関係性検出を並列化しつつ、互いを接続するブリッジを用意して両者の依存関係を考慮可能にしていること、Self-Attentionによって全物体・全関係性の確信度を効率的に計算可能にしていることなど、手法構成上の合理性も高い。論文の完成度も高く、学術・実用双方において今後の展開が期待できる。

 

【優秀学術賞】

歩行者検知性能を向上させる1ショットマルチスペクトルカメラ

小野 修司(富士フイルム(株)画像技術センター)

選定理由: マルチスペクトルカメラによる歩行者検出法を提案した論文である。RGB可視光画像を近赤外波長帯に変調することによって、物体検出ネットワークを追加学習することなく、小さく写った遠方の歩行者を検出可能にする独創的な方法を提案している。また、可視波長帯よりも近赤外波長帯を反射しやすいという衣類の分光反射特性に着目して、簡易な装置構成で人物領域を明瞭化する情報提示方法を提案している。実用シナリオにおける議論も深くなされており、実用化に向けて今後の発展が期待できる。

 

KIZKI 処理における固視微動の再考 -固視微動の三種の成分に学んだ注視機構モデリングー

青木 公也1、白村 佑真1、輿水 大和2

(1. 中京大学大学院工学研究科,CVSLab、2. 中京大学/YYC ソリューション)

選定理由: 一貫して人の視覚特性から着想を得た外観検査アルゴリズムの構築を目指している点が独創的であり、プリミティブな画像処理によって極めて小さい傷の検出を可能にしている点から実用性が見込まれる。固視微動の構成要素であるドリフト(曲線運動)、トレマー(微細運動)に着想を受けて導入されたリサンプリング格子の回転・微振動が、視点変動やゆらぎといった画像処理上の精度低下要因を抑制しうる結果を示していることも学術的に興味深い。課題や今後の方針も深く議論されており、更なる発展も期待できる。