技術動向解説セッション
国際的な研究フィールドでアクティブに活躍されている若手トップ研究者をお招きし、世界最先端の技術研究動向をまとめて一挙に解説いただきます。

講師:Makoto Shing 氏
(Sakana AI株式会社)
略歴:早稲田大学大学院基幹理工学研究科数学応用数理専攻で修士号を取得。その後、rinna株式会社 リサーチチームにて、マルチモダルモデルの研究に従事。2023年よりStability AIに入社。Multimodal R&D Leadとして、画像を解釈するVLM(Vision-language Model)、日本版Stable Diffusionや最高性能である日本語CLIPなどのマルチモダルモデルを開発。2024年2月から、Sakana AI マルチモダルモデルを中心に研究開発に従事。
概要:昨年2023年は特に、画像領域を中心に、拡散モデルを用いた手法が多く提案され、高品質の画像生成モデルとして拡散モデルは主流となっている。今年2024年は、さらに様々な分野などへの応用・拡張や、見えてきた課題を克服する基礎研究が盛んになると予想する。そこで、本講演では、拡散モデルを中心としたこれまでの研究動向に加え、"今"の拡散モデルに関する研究について紹介する。
- 拡散モデルを中心とした研究動向を知りたい方
- 最近の拡散モデルの応用先を知りたい方
- 生成AIに興味がある方

講師:佐藤 竜馬 氏
(国立情報学研究所)
略歴:1996年生まれ。2024年京都大学大学院情報学研究科博士課程修了。博士(情報学)。現在、国立情報学研究所 助教。専門分野は最適輸送、グラフニューラルネットワーク、および情報検索・推薦システム。NeurIPSやICMLなどの国際会議に主著論文が採択。競技プログラミングでは国際情報オリンピック日本代表、ACM-ICPC世界大会出場、AtCoderレッドコーダーなどの戦績をもつ。PDF翻訳サービスReadableの開発など研究の効率化についても従事している。著書に、『最適輸送の理論とアルゴリズム』(機械学習プロフェッショナルシリーズ)講談社がある。
概要:最適輸送は色彩の転送や輝度の調整など、画像処理において古くから利用されています。数年前には敵対的生成ネットワーク (GAN) の基礎技術となり、最近は拡散モデルなど最新の生成モデルの基礎技術としても活用されています。本講演では、古典的な使い方も含む最適輸送の基本的な話題から、最新の生成モデルとの関わりまで議論し、最適輸送の研究動向の概要を掴むことを目指します。
- 最適輸送に興味のある方
- 生成モデルの基礎に興味のある方